見出し画像

ダンスと教育

私は岡山学芸館高校ダンス部の特別講師をしている。

もう11年にもなる。


最初、彼らは大会など目指すものはなく、初年度の子たちが引退間近の時、何か大会に出たかったと私に告白した。

3年間の証が欲しいのだと。

そんなわけで2年目から全国大会を目指すことになった。

全日本高校、大学ダンスフェスティバル神戸は、創作ダンスを競う大会である。

自分たちでテーマを立て、表現したいことを明確にし、チームで形にする。

そして、目新しいものが求められる大会だ。

4分間、最後まで観客の心を掴む作品を作りたい、その想いで高校生たちと試行錯誤した10年であった。

そこで私が学んだのは、ソロではなくチームでの作品。

チーム全員が同じ思いで同じ方向を見て、本番の一瞬のために一丸となる、その過程がなかなか大変なのだ。

所詮、高校生はまだ子供なので、気分が乗らなかったり喧嘩をしたり集中力が切れたりと、いろんなドラマがあって当たり前。

その過程を経て、ダンスはもちろんのこと顔つきや目つきが変わり、仲間や家族、先生に対して感謝が生まれてくる。

このみんなが変わる瞬間を、私はありがたくも立ち会っている。

高校時代ほど、一つのことにとにかくひたむきに打ち込む時間はなかなかない。

とても貴重で、人生の中でいつまでも輝き続けるその時間。

こんなにも人間力を高めることの出来るダンス。

bloom oneでもダンサーを、人を育てる場を作っていきたい。

いつの頃からか、そう思うようになってた。


写真は昨年引退した生徒たち。

みんなで意気込んで作品を作り始めた時、コロナで自粛を余儀なくされ、大会もなくなった。

どれだけみんなで神戸に行きたかったか。

その思いを後輩たちは受け継ぎ、頑張っています!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?