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激闘の数々を終えて、

遂にメッシが神となりました。CLやリーグタイトルを何度も獲得してきた彼ですが、W杯にはなかなか恵まれていませんでした。2014年大会では決勝戦で敗れ、あと一歩のところでトロフィーを逃しました。前回はフランスに敗れ早々に姿を消しました。

35歳となった今、最後のW杯になるのではないかと囁かれる中で、有終の美を飾る辺りは流石と言う他にありません。

思い返すと波乱の幕開けでした。サウジアラビアに1-2で敗れ、世界に衝撃を与えました。しかし、メッシの発言通り、アルゼンチンは見事に立て直します。結果的に首位で予選を通過し、着実に優勝に向け歩みを進めていきました。

不安視されたCBコンビが抜群の安定感をみせたことで、チームがバランスよく整っていました。準決勝のクロアチア戦では3-0と差をつけたため、早い段階で主力を休ませることが出来ました。デパウル・エンソ・マクアリスターが最後まで走り切ることが出来たのはそのおかげだと思います。

前半は不安になるほどフランスが不調でした。右サイドのデンべレが全く機能せず、異例の前半での交代が行われました。流れを好転させることなく前半が終わり、このままアルゼンチンが圧倒して試合が進むものかと思われました。しかし、怪物が黙っていませんでした。後半35分にPKを沈めたことで一気に主導権がフランスに移りました。あっという間に同点弾が決まり、アルゼンチンを応援していた自分は冷や汗が止まりませんでした。

なんとか猛攻をしのぎ切り、延長戦へ突入しました。メッシが劇的な勝ち越し弾を決めたものの、エンバぺも負けじとPKを決めて決勝戦でのハットトリックを達成しました。W杯2大会出場で12点を記録し、いずれミロスラフクローゼが持つ最多得点記録を塗り替えるのは間違いなさそうです。

展開の読めない一進一退の攻防が120分続きましたが、それでも決着せず、運命のPK戦へ進みました。ここでエミリアーノマルティネスの登場です。彼は心の底からあの状況を楽しんでおり、シュートが入る気が全くしませんでした。コマンを止め、チュアメ二のミスを誘発し、その姿はまさしく守護神でした。ゴールデングローブ受賞時のパフォーマンスが話題になっていますが、そのくらいのメンタルが無いとPK戦を制することは出来ないのかもしれませんね。

モンティエルが左下に決めたとき、時間が止まったように感じました。アルゼンチン人ではないですが、自然と涙が出てしまいました。その一瞬だけはメッシと心がシンクロした気がします。あれから一夜が明けましたが、今でもトロフィーを掲げるメッシの笑顔は忘れることが出来ません。

破れはしたものの、フランスの戦いぶりは圧巻でした。後半途中にいきなりギアが上がり、アルゼンチン優勢と思われた試合を一瞬で自分たちのペースに持っていきました。カウンターが発動されるたびにスタジアムから悲鳴のような声が聞こえてきました。エンバぺは最後までスタミナが尽きることなく、驚異的な存在であり続けました。まだ23歳なのが末恐ろしいです。間違いなくメッシ・ロナウド時代の後継者となるでしょう。

11月21日に始まったW杯が終わってしまいました。終わるのが早すぎてとても寂しいです。ただ、これからリーグ戦が再開するため、別の楽しみが戻ってきます。開幕から異例ずくめの大会ではありましたが、開催されてよかったと思っています。今大会を機に一線を退くベテラン選手、世界にその名を轟かせた若手選手、強豪国相手に下剋上を成し遂げた中小国、カタールで行われたW杯は話題の尽きない大会となりました。

最後にメッシに最大の賞賛とおめでとうの気持ちを送りたいと思います。
VAMOS MESSI!

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