見出し画像

#1 ひとりでするのを手伝ってね

モンテッソーリ教育は、子育て真っ際中の私にとって腑におちることの連続でした。
上の子が2歳、そして私のお腹には下の子を妊娠していた頃のことです。
当時はモンテッソーリという名前も知らず、ただ元々子どもの発達や教育という分野には興味があったので、育児についての本は何冊か読んでおりました。

ある時私は近所の本屋の育児コーナーで、何か面白そうな本はないかと探しておりました。そこで目に飛び込んできたのが、「マンガ モンテッソーリの幼児教育 ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」という本でした。読んでみてあまりの面白さに即購入し、そこから私のモンテッソーリ教育への旅が始まったのでした。

それまでの育児で経験したあらゆる困難の理由が、「敏感期」という概念ではっきりとわかりました。子どもはただ成長したい、ひとりでできるようになりたいという本能にかられて、大人の目には困った行動とうつることをしているだけなのだと。そして子どもは敏感期にある特定の能力を習得するように自然の力でつくられていて、その敏感期を過ぎると、もはや同じ能力を容易に習得することはできないのだと。

私はモンテッソーリ教育ほど、ここまでこどもの発達を科学的に説明している教育法を見たことがありません。大人の手を煩わせ、ことあるごとに苛立たせ、親子のあり方さえ不安定なものにしてしまう大人には不可解なこどもの行動が、モンテッソーリ教育を知ると全て腑に落ちてしまうのです。
もともと障害児に向けて行われて成功した感覚的教育を、定型発達児にも応用させたという点にも、モンテッソーリ教育の普遍性がみてとれます。


ただ、モンテッソーリ教育を知っていれば・実践すれば、子育てに悩みは生まれないと、そこまで断言はできません(悩むこと自体は激減しますが)。
私はモンテッソーリ教育は、こどもを尊重し、こどもが自主的に成長することを支援する素晴らしいメソッドだと思います。しかし同時にこうも思います…「子どもをどこまで尊重すれば、つまり親や教育者がどう振る舞えば、協調性のある子に育つのだろうか?」


モンテッソーリ教育を受けた子が協調的でなくなるということはないと思います。むしろ自分の他にも他人がいることを理解し、その上で自分の好きなことを追求する、そんな子に成長するはずです。
それでもやはりこどもの発達や教育の前提となる「親子の愛着形成・絆づくり」にはモンテッソーリ教育ではあまり深く言及されない傾向があるように思えます(もしかしたら、産まれた時から完璧なモンテッソーリ教育を受ければ、親子の愛着も超えるような自律性がこどもの中にできて、とても安定して育つということなのかもしれません。この辺りはとても興味深いですし、今後の研究課題です)。


そこで私がオススメしたいのは、「モンテッソーリ教育+親子の絆づくり」という子育て方式です。
この親子の絆づくりは、児童精神科医の佐々木正美さんの本や、保育士おとーちゃんこと須賀義一さんの本から学んだ知識から生まれました。
またフランス流子育ての本から「枠組み」という概念を知り、乳幼児期からの子育てに多いに役立っています。

今私は6歳と4歳の子どもを育てていますが、これらの子育ての知識は私の育児を困難なものから幸せなものへと変えてくれました。
子どもは常に子どもらしく自分のお仕事に取り組んでいるだけで、親子の関わり方を考えて変えていくのは大人の仕事です。親子ともに幸せになれる子育ての極意をここnoteでシェアすることで、子ども達の愛と自立のためのお役に立てれば、こんなに幸せなことはありません。


「ひとりでするのを手伝ってね」は、実際にマリア・モンテッソーリの著書にも出てくる言葉ですが、子どもと接する時のお守りのような、魔法の言葉です。
子どもが手助けを求めている時に、「やってあげる」より「お手伝いする?」という言い方に変換するだけで、こどもと良い関係ができるので、とてもオススメです♪


子育てラボBliss サエコ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?