見出し画像

駅のバリアフリー炎上問題で思うこと

伊是名夏子さんが乗車拒否にあったと書いたブログがきっかけでSNSで炎上しました。
続いてあらゆる記事がアップされ、そこでも賛否両論吹き荒れています。

批判の多くは、
「前もって連絡すべきだ」
「無人駅に4人も派遣させて、廃線になったらどうするんだ」
「駅員に感謝の気持ちがない」
といったものでした。

しかしSNSでの批判の多くは、単なる個人攻撃でなんら建設的な議論になっていません。

ブラインドライターズでも意見を募集したところ、人によって共感、批判など意見はさまざまでした。
しかしひとつだけハッキリしていることがあります。
「世の中はこのままでいい」
「自分たちの不便は当たり前だ」
「自分は差別されるべき人間だ」
と思っている人はひとりもいないということです。

問題の根本はなんだったのでしょうか。
「事前の連絡をしなかったこと」でしょうか。「駅員さんにクレームしたこと」でしょうか。
そうは思いません。
駅員さんに要求をしなければならなかったことには理由があります。
誰もが自由にどんな駅へも行くことができたら、そもそも駅員さんと個別に話をする必要はないのです。

普段、ただ来た電車に乗ればいい健常者と同じように。

SNSには多様な人がいますから、自分の感覚とは違う意見や言動をする人もいるでしょう。
それにいちいちめくじらを立てていたら大変です。
誰でも完璧ではありません。
他人を非難することは、いずれ自分に返ってくるでしょう。
他人に寛容にになれば、自分に寛容な人が集まってきます。

この問題で注目すべきは、個人のやり方ではなく、
「無人駅に起こる問題をどう解決するか」
ではないでしょうか。

日本の駅の約半数が無人になっているというのですから、これはしっかり議論すべきです。
駅員さんを派遣する必要があるのか、簡単な整備で済むのか、タクシーなどの代替えがいいのか。
駅や人員の状況により、ひとつずつ対応するベストな方法は異なってくるでしょう。

障害のある方をサポートするのに、企業が逼迫するほどの支出をするべきだとは思いません。
誰かの人権を守るために、他の誰かの人権が損なわれてはいけません。
駅ごとの対応の方法を精査し、きちんと公開するべきではないでしょうか。

ブラインドライターズは設立の理念のまま、誰もが生きやすい社会になるよう望みます。

ブラインドライターズの企業理念
http://blindwriters.co.jp/company

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?