ひなちゃん初!温泉旅行 その1

 ひなちゃんがこの世に生まれてから、あっという間に半年が過ぎた。ひなちゃんという存在が我が家にやってきてから6ヶ月という時間が、長いのか短いのかは正直よくわからない。
ただ一つ言えることは、家族3人そろって無事に半年を迎えられているという事実に、これまで以上に安心している。
 そんなハーフバースデーを記念して、というわけではないのだが、今回初めてひなちゃんを連れての温泉旅行を決行した。年末にも一度神戸で外泊をしたことはあったが、今回のような泊りで遠出は初めてだ。
福井県の芦原温泉は、大阪から特急で約2時間。これまでの我々の行先からするとかなり近場ではある。ただひなちゃんだけでなく、我々にとっても初めてのことだらけのこの旅は、本当に濃い1泊2日となった。
 そして今回の旅行には強力な助っ人が同行してくれた。よくうちにひなちゃんの面倒を見に来てくれる、我々の共通の友人である。お互い結婚前からの付き合いで、今となってはひなちゃんのばーばと言っても過言ではない存在だ。ばーばと言ったら怒られそうだが…。
それはさておき、温泉好きなこの仲間で旅行したいというのは以前から話ていたことだ。今回念願かなってそれが実現したのだ。
 そして今回の旅行にはもう一つ大事な目的があった。それはひなちゃんを連れての遠出の練習である。
この先ひなちゃんと一緒に外出する機会はどんどん増える。行動範囲も広がっていくだろう。それを前に、一度目の見える友人に同行してもらい、ひなちゃんを連れて旅をするというのはどういうことなのかを、実際にやってみたかったのだ。
 目の見える年配の女性の後ろに我々二人がつながり、そのうち一人は赤ちゃんを連れている。その構図は、周囲の人にいったいどのように写ったのだろうか。
「3人いればなんとかなるよ」
それが今回の旅の合言葉となった。
いつひなちゃんがぐずりだしても、旅行中にどんなイレギュラーがあっても、3人いればきっとなんとかなる。それを表すかのように、旅行中も自然とそれぞれの「役割」があった。
 移動中我々二人とひなちゃんを安全にガイドしてくれた友人。旅行のプランニングと宿や列車の予約を引き受けた僕。そしてひなちゃんを常にだっこしてあやすママ。
最近ではママのだっこでしか泣き止まないことも増えたため、この役割がいかに重要だったか…。
文字通り3人の力を合わせた1泊2日の温泉旅行は、これまでの旅とは一味も二味も違う経験となった。
(続く)

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