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Rosemary mom と Marigold - 朝



- 朝 -

黄色のリブのセーターを着た右手が忙しく、朝食の支度を始める...


「ねえ、ママン 昨日誰か 遊びに来たの?
夜中にこっそりやってくるなんて
サンタクロースさんが、練習にやって来たのかな?
......。
気が早いサンタクロースさん。」



君の横顔      - 右 -  /  Bleu_oui



黄色のリブのセーター
黒い鉄のフライパンをコンロにかけて、その右手がガスコンロのスウィッチを押し
青色と赤色の美しい炎が黒い鉄のフライパンを温め始めた。


「ねえ、ママってば……。 」

小さなキッチンの脇に木肌が柔らかく懐かしい素朴なテーブル。
テーブルの脚が美しいフォルムを描く。

ダイニングチェアに座ったまま、両脚をゆらゆらと動かしながら、
テーブルの上の林檎と目が合う女の子。




鉄のフライパンがこっちへ向かってきた。
女の子の目線の先には白いボーンチャイナ。テーブルの上の林檎もじっとしている。グラスに注がれたオレンジの果実。
白いプレート。先に盛られたグリーンリーフたち。プチトマトも笑っているよ。
双子の目玉焼き、ベーコンエッグが グリーンサラダの上に乗せられて。


( Good Morning……。先にオレンジジュースを飲むのよ。)


黄色いリブのセーター。
右手で冷蔵庫のドアを開けて、ミルクを取り出し お茶の用意を。


ママンは じっとしていない。
黄色いリブの袖口を捲った右手、
ケトルに水を入れて火にかける。お湯を沸かし冷蔵庫の隣にある
飴色の艶やかなOld pine のキャビネットのガラス扉は手前に大きく開けたまま、 褐色のTin boxのキャニスターを取り出した。破れかけたラベルには
『ベルガモット』と手書きで書かれているキャニスターの蓋を少し回しながら引きあける。中に小さなティースプーン。
茶葉を二杯スプーンで掬いポットに淹れ (キャニスターの中身はまだ大丈夫。)
丸みを帯びたハンドルが付いたキャニスターの蓋を閉めて 再びキャビネットの上の段の元の位置へといつものように戻す。

クリスマス。
(今年のクリスマス、サンタクロースは来てくれるかな?)

気が早い女の子。

「ママン、ホワイトにしてね。」

ティーポットに蒸らした紅茶。ミルクを注いでテーブルに運んで。
カップはお気に入りのあのBlue & White。


パンはまだかな?


テーブルの上の林檎

花の精もそっと見守っている……。



愛と平和

Love安堵Pease ……。




2023  July
心より地球の平和をお祈り申し上げます。


ご覧になって下さりありがとうございます。今後とも どうぞよろしくお願いいたします。