維新とはなんだったのか 虚妄の都構想

2025の万博が大阪に決まった。
万博を応援してきた企業も多かったし、期待している大阪府民もいる。そういう人達の願いを受け、万博を成功させることができるのがいちばんいい。

インフラ整備は大阪が魅力ある都市として存続するために常に必要だ。万博があってもなくてもだ。無論、南海トラフ地震等への備えも忘れてはいけない。想定しうる最大の規模で南海トラフ地震の被害を受けると、日本はアジアの一貧国に転落してしまう可能性がある。公共投資で事前に対策しておけば被害の規模をかなり減らせるのだが、多くの有権者が感心を持っていないようなのできっとこれは進まないのだろう。

2025万博に向けて集中して開催準備に取り組んでいくのかと思ったら、どうもそうではないらしい。今年は統一地方選、参議院選と選挙イヤーだが、どうも今年中にまた都構想の住民投票をやりたいと松井、吉村あたりが言っているそうだ。

そもそも都構想とはなんだったのか

都構想は2015年に住民投票が実施され、否決された。都構想はやらない方がいい、という票が賛成の票をほんの少しだけ上回ったのだ。
この住民投票のために大阪府市は法定協議会という委員会を設置し、都構想実施のための協定書を作っていたのだが、否決されたことでこの案はボツになった。

しかしこの住民投票で、大阪市の有権者は本当に都構想の中身を理解していたと言えるのだろうか。そもそも都構想とはなんなのか?

簡潔に言うと、都構想と言っているが、大阪府は大阪都にならない。
大阪市は、廃止される。
廃止された大阪市に代わって5つの特別区が設置される。

これが前回否決された都構想の内容だった。
大阪市を無くすかどうかが住民投票で問われていたのだ。ざっくり言えばそういうことだ。

大阪市を無くすかどうか、これだけのことがなかなかわからない。たったこれだけのことですったもんだをしたのであった。

大阪市がなくなることがわからない市民

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