中国語初学者にはHSKと中検どっちがおすすめ?

まえおき

 筆者は全然知名度のない新米クリエイターなので、以下に外国語に関するバックグラウンドを列挙します。

  • 高校のとき中国へ一年間交換留学

  • 中国の四年生大学へ進学

  • イギリスにも二年滞在(中国の方が多かったので、シェアハウスでは中国の方6人とキッチンやリビングを共有していました。)

  • 日本にいる時も、元カノが中国やイギリスの女性だったり、外国人の友達と頻繁に遊んだり

  • 本職はプログラマー。好きなプログラミング言語はTypeScript

そんなこんなで、10年以上、中国語と英語を話してる者です。

ほんだい

 結論から言いますと、筆者的には完全にHSK押しです。理由を列挙します。

  • 海外は言うまでもなく、日本国内ですら、HSKの方が認知されている

  • 外資系企業や海外での就職、または留学であればHSK一択

  • HSKからやった方が変な癖がつかない(筆者の個人的な意見ですが、共感できる中国語上級者の方はいるはず)

  • 総合的にみて、HSKの方が優秀な教材

  • 筆者は16歳の時に中検準4級に落ちている。(逆恨み)

海外は言うまでもなく、日本国内ですら、HSKの方が認知されている

 10年くらい前と違い、ケースバイケースと言えないくらい、HSKの認知度が高いです。例えば、各候補者に対し、スピーキングテストなど実施できない大手企業であれば、採用側はHSKや中検の結果で判断するでしょう。ほかにも留学経験とか、スピーチコンテストとかあるかもですが、いったん忘れてください。そんな中、中検一級くらいになれば流石にインパクトありますが、3級、せいぜい2級程度がほとんどでしょう。中国語検定協会の定めている "合格者の中国語力の目安" を参考にされるでしょうが、その程度です。もちろんそれはHSKも同じで、現在だと "国家汉语国际推广领导小组办公室" 、略して "汉办" と言う機関が定めた目安を中検と同様に参考にする他、HSKという資格を持っているから、具体的に何ができるのか、どんな権利があるのかいうところまで認知されていれば、仮に中検2級とHSK5級の220点以上が同等のレベル(筆者的には中検2級の方が完全に難しい。多分反論する人はいない)でも、確実ににHSKの方が中国ができると判断されるでしょう。中国のトップ大学に飛び級で申請できたり、留学の時に返さなくていい奨学金がもらえたり、当記事執筆時ですと、ここ数年連続でアジア一位の清華大学が定める留学生の入学条件の一つだとか、中国のトップ企業も外国人に対してHSK5級は求められているとか、中検ではなし得ないことが大量にできます。

HSKからやった方が変な癖がつかない(筆者の個人的な意見ですが、共感できる中国語上級者の方はいるはず)

 中検は日本のテストだから、過去問の解説もHSKより日本人向けと思うのは早計です。なんか日本語訳がおかしかったり、不親切な解説が目立ちます。当然ですがほとんどの人が勉強しないと受からないレベルのものを学習→受験という流れですよね。しかしはっきり言って、余裕を持って合格できるレベルかつ、基本をきちんと理解してないと、害のある解説やおかしな日本語にきずくことができません。本当に有害なので、日本中国語検定協会には1日でも抜本的な改善をして欲しいです。
 どのように有害かと言いますと、日本語訳だと時折、この問題を解けるようになることで理解して欲しいものはこれなのに、なぜこう訳したというものが一割以上はあります。そんな訳を見て、無理に理解することでついた癖というか、間違った理解は中国語学習の妨げになります。本来一つでもあっていいものではありません。解説に関しては間違っているというより(まあ時折間違ってそうなのも正直ありますが)、本当に解説して欲しい痒いところに限って、あってないような解説ばかりです。はっきり言って解説している方の中国語のレベルが足りてないです。
 

同じようなレベルの中国語に触れていても、HSKの受験者と中検の受験者ではもう普段の学習の気構えが違うのです。


総合的にみて、HSKの方が優秀な教材

 中堅をディスるとこから入ります。中検のリスニングの形式が残念です。リスニングは相変わらず二回流れるようで、受験者は2回聴ける前提で対策します。それに対してHSKの受験者は1回目で、そもそもオーディオは一回しか流れないですが、回答できるよう対策してきます。同じようなレベルの中国語に触れていても、HSKの受験者と中検の受験者ではもう普段の学習の気構えが違うのです。試験勉強で半年もしくは、一年以上かけて、学習する方々が大勢いる中、その学習姿勢だけで、学習効率に差が顕著に現れます。
 そして問題の解説ですが、公式の出してる教材だと、完全にHSKの方が優秀ですし、参考書などは出版社や解説している方が異なるので、一概には言えませんが、中検と比べて、現代人が訳してくれてるし、解説もまあこんなもんかという程度で、許せる範囲です。まあHSKの高級を受験する方だと、日本語の解説に頼らず、問題が手元にあるなら、百度すればバリバリ学べるのが理想ではあります。
 日本語の解説と役という観点から述べていましたが、問題そのものもHSKの方が教材として優秀です。もうみなまで言うなレベルです。試験なので、ある程度のテクニックは存在するのでしょうが、HSKの方が中国の基礎を
しっかりと試される構造となっています。同じレベルの中国語聞いたり読んだりしていても、HSKで学習した方が使える中国語になるでしょう。

最後に

  時間や場所を選ばず、お金をかけずに、楽しく学びたい方!もうあと5分だけ筆者に時間をいただけないでしょうか。筆者の渾身の一本を一読いただきたいです。何語を学ばれるにしても、実践していただければ、しっかりと語学が身につく方法をレベル別、かつ体系的に解説しています。

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