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黄泉のツガイ 2巻 【ネタバレあり読書感想文】 人とツガイと

★★★★☆
Amazonでレビューしたものです。


<あらすじ>
日本のある山奥で夜と昼を別つ双子として生まれた少年・ユル。双子の妹・アサに故郷の村を急襲され、平穏な生活は終わりを告げた。左右様を従えるツガイ使いとなったユルは、デラとハナの協力により下界に降り立つが、両親の行方を尋ねるためアサを捜し始める。そして、アサの一味の影森家と衝突し…!?怪奇と謎とが交錯する新感覚ツガイバトル、第2巻!!

Amazonのページより




1.よそはよそ‼︎うちはうち‼︎


村を出て、デラとハナもいまいち信用しきれず、実の両親を探し始めるユル。
まず、左右様と自称アサを探して匂いを追っていくと見つけるが、ジンの囮作戦で、あっさり彼のツガイに捕まってしまう。

ジンほか2名とそれぞれツガイと、ユル&左右様の交戦。
互いに殺気もなく、ひとまず引き分け。

ここで、ツガイは本来主を守るものと話があり、放任主義のユルと左右様は珍しい関係とのこと。
左右様のユルへの信頼と、何かあっても対応できるという自信でしょうね。
豆まきみたいなこといってるけど。

とはいえ、兎と亀に翻弄されるシーンもあり、左右様も最強ではないようです。相性もあるのかもしれませんなあ。

それにしても、ジンさん強いな。
ジンさん自身の戦闘力はわからないけど、愛ちゃんと誠くんのコンビネーションがいいんでしょうね。
でも、この風貌、鋼のとか言いそう。左右様は右の左のって言ってるけど。

なんだかんだと、ジンの家、アサのいる影森家へ向かうユル。
到着早々ツガイ使いのグループが強襲し、再度のバトルが勃発。

2.左右と兄妹


襲ってきた白黒の勾玉ツガイに飲み込まれた、ユルとアサと左右様。

アサは自分が座敷牢に閉じ込められ暗闇を怖がりますが、一緒に来た右様になだめられます。
アサは最初怖そうで冷たい印象で悪者っぽい印象でしたが、怖がったり、兄様に抱きつきたがったりと、可愛い面や優しい面が見えてきました。

そこでの二人の話。
ユルとアサの兄妹は、それぞれ「封」「解」の力を身につけるそうで、すでにアサは「解」の力を得ている。
一方、右様は「解」の、左様は「封」の暴走を、それぞれ止める力があるらしい。

…ややこしいな。

この兄妹が欲しがられたり狙われたりするのは、この力のせいらしく、そのために村も襲われたようなので、それほどの価値がこの「封」「解」にはあるということでしょう。
すると左右様はただのツガイではなく、その価値ある力をコントロールできる特殊なツガイということでしょうか。
まあ、村に祀られているぐらいだから、そうでしょうね。

でもなんで、その特殊なツガイが、兄だけのものというか、「封」の力を持った方とだけ契約できるのでしょうか?

3.ツガイにも心はあるのよ


白黒勾玉ツガイを「解」によって主との契約を解いて再度契約し、主となったアサ。

そのツガイの名前を確認したところ、ツガイに名前をつけず家畜みたいなもんだから、調子に乗らないように主従関係を叩き込む、名前付けて馴れ合いなんてしない、と前のツガイの主がいい、それに怒るガブちゃん。

それは、
家畜なんかとツガイを一緒にするな、
なのか、
家畜であるツガイも大事な個体であり仲間である、
なのか。

ツガイにも心がある、という兎のツガイ。

人もツガイも情け容赦なく殺し殺され死んでいくのに、相手の人格を無視せず、主と仕えるものという関係を保つ、という、なかなか両立が難しい話ですな。

心のあるなしというと、そもそもツガイとは何か、という話になりますね。
幽霊、妖怪、化け物、UMA、異形とも呼ばれると前の巻で話がありました。
今の所、形も大きさも様々。話すものもいれば話さないものもいる様子。
とりあえず本体があるようなので、本体から化けるものではあるようですね。
消え方はわかったが、どうやって生まれるのか。

それはこれからわかってくるのでしょうかね。


著者:荒川弘 (著)
ASIN ‏ : ‎ B0B87WWPPF
出版社 ‏ : ‎ スクウェア・エニックス (2022/9/12)
発売日 ‏ : ‎ 2022/9/12
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 74200 KB

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