私は金を金で買い金で増やし金で時間を買い時間で自分を買い戻す
嘘をつかなくてよくなったら何をしたいって いったん死んでみるだろうね だって一番の大嘘を手離せるんだ 嘘の無い私の重さはその時の私にとって鳥のように軽いだろうか…
手放せば過去が増えて、戻りたい地点が今に近くなる それでだんだん治るかな
やりたい事が無いならやりたくない義務をやれ 今日の私進め 明日という日の中にはまだ誰もいない 今日の私が明日存在し続けるしかないんだ 睡眠はリセットじゃない 繋がれ…
私が人間になるために費やした何十年という時間 ああ勿体無かった 無駄な時間にしちまった 結局誰も責任取れないんでしょ 人間に“人間扱い”されたくないわ 簡単に生きて…
光という呪い 平和という呪い 幸福という呪い わかるか あの青い鮮やかな皮肉がわかるか
後ろの声に耳を澄ませて 後ろに倒れてご覧なさい 後ろの景色を思い浮かべて 後ろに抱きついてご覧なさい 影しか連れないあなたの後ろは 真空の孤独に巣を張られ 遠くの…
誰も助けてくれなかった事への言い訳を 「私が考えすぎで複雑で凄いから誰も私を救えないんだ」と作ったの だから自分独りでどうにかしなきゃと考えてどうにか上手くいっ…
この世には自我っていう生き物しかいないのだと気付いた 私は人間の皮の表面をおざなりにして、現実生活で維持していたら幸福や安泰のもとになったであろうものを手から離…
カゴに集めた歌に飽きて、宇宙に飛び交う歌に端子を伸ばす 目を開けたまま眠れる 目を閉じると夢もない所に隠れられる たくさん隠れて目を覚ますと、静かな朝が曇り空を…
もし今日が命日なら、私は墓参りに行かなければならなかった でも今日は誕生日だったんじゃなかったか 命日と誕生日の区別も付けられなくなった いつもこの日の夜はしんみ…
人を上手く慰めることができる人が羨ましい 私には同じ言葉が言えない 私はいつも暗い諦めと暗い観察と暗い分析と少しの行動だけしかしないから、何も考えず希望と声援だけ…
私にはまだ鉄のお面が要る たぶん誰も救えないお面 絶命するまでの麻酔のようなもの やっぱり人を信用してないんだ私
懐かしい故郷が私の頭の中にもある しばらく帰れなくてそこに住む人たちへの挨拶はたったの一つも送らなかった 化膿に効く野草が雑木林の入り口まで広く群生して、静かな風…
日記を消すと楽になる 消したい日記じゃなくても消すとスッとする 紙一重のところで進む方向をずらしてしまったのかな 頭がいっぱいになって外部保存したものなのに消去す…
ことばも思い出も減っていく 皮だけになったら、誰かに中身と時間を詰めてもらおう 動けなくなったら、顔の無くなった人形みたいに生きていよう たぶんもう誰か来てくれる…
嘘をつかなくてよくなったら何をしたいって いったん死んでみるだろうね だって一番の大嘘を手離せるんだ 嘘の無い私の重さはその時の私にとって鳥のように軽いだろうか 泥人形のように重いだろうか 軽薄か 鈍重か
やりたい事が無いならやりたくない義務をやれ 今日の私進め 明日という日の中にはまだ誰もいない 今日の私が明日存在し続けるしかないんだ 睡眠はリセットじゃない 繋がれ 繋がれ もっと手を伸ばして自分を捕まえて ばらばらになったブレスのビーズをまた一つずつ芯に通して
私が人間になるために費やした何十年という時間 ああ勿体無かった 無駄な時間にしちまった 結局誰も責任取れないんでしょ 人間に“人間扱い”されたくないわ 簡単に生きていられる生き物に“簡単に生きていられる生き物”扱いされたくないわ 私だって誰かを尊敬したいわ でも社会生活の為ならいざ知らず尊敬の感情を持つ為に丸くなるだの馬鹿の言う事だと思うの 「じゃあお前人間じゃなくて何なのよ」と聞かれたら、と想像した 私は人間の形をしている私という未分類の何かで名前はまだ付いてない あぁや
後ろの声に耳を澄ませて 後ろに倒れてご覧なさい 後ろの景色を思い浮かべて 後ろに抱きついてご覧なさい 影しか連れないあなたの後ろは 真空の孤独に巣を張られ 遠くの甘い思い出も 憂鬱の幻影になる 膝をついて 救いを祈っても 立ち上がって戦いを挑んでも 明日を想って眠る頃にはみんな無意味へ変わる 深い優しさや温かい導きを欲しても 明日を想って眠っていれば朝が全て掻き消していく 聞こえていても叶わない幸福 仮面の万倍も高値の愛 ここにいるあなたは過去と今だけ 消えていく
誰も助けてくれなかった事への言い訳を 「私が考えすぎで複雑で凄いから誰も私を救えないんだ」と作ったの だから自分独りでどうにかしなきゃと考えてどうにか上手くいっても 「逃げないでもっと困難な方に行け」ともう一人の自分は望んだ じゃないと助けのない理由が無くなってしまうから だからってずっとそうして完全に自分だけで解決しても 初めの苦しみは無かったことにされる恐れがある 所詮言い訳は言い訳 私は耳を塞いで独り言を呟いて自分に魔法をかけただけ 誰からも助けられない事を
この世には自我っていう生き物しかいないのだと気付いた 私は人間の皮の表面をおざなりにして、現実生活で維持していたら幸福や安泰のもとになったであろうものを手から離す癖が付いて、 夢の中にばかり放り投げ、犬みたいに隠してる 眠りの間の異世界にばかり、綺麗なものを持ち帰り、覚醒のたびに滅びてしまう夢にばかり、人間の人格の機能を貯蔵している 犬なら後で掘り返すが、私はその術も手離そうとしている 私が私を放棄しても尚、私の中には誰かが潜んでいるんだ、と考えてしまう だから放棄を希求
カゴに集めた歌に飽きて、宇宙に飛び交う歌に端子を伸ばす 目を開けたまま眠れる 目を閉じると夢もない所に隠れられる たくさん隠れて目を覚ますと、静かな朝が曇り空をくれる 曇った光が雪みたいな優しさを天の底に満たしてる まだ生きている もっと生きていたその頃は、炎の種を求めて他人の炎の火の粉を食べていた 生きていないときの火の粉は生きていたときの感覚の「懐古」をまず導いて 私を起こしていく 興していく 生き返ったら、カゴの中の全部の歌を逃がさずに終わる 懐かし
もし今日が命日なら、私は墓参りに行かなければならなかった でも今日は誕生日だったんじゃなかったか 命日と誕生日の区別も付けられなくなった いつもこの日の夜はしんみりと真面目に過ごす それが深い感謝だったか暗い記憶の備忘の儀式だったか忘れた 私にはこの日がずっと必要なはずだ 少し夢と空想を断っただけでここまで枯れるんだから 私は自分がどんな人間なのかを真正面から見る勇気がない だから見ずに済む そしていつでもたやすく逃げられる 逃避先からもこうやって逃げてきた、やっとここまで逃
人を上手く慰めることができる人が羨ましい 私には同じ言葉が言えない 私はいつも暗い諦めと暗い観察と暗い分析と少しの行動だけしかしないから、何も考えず希望と声援だけを持って思ったとおりの方向へ進んでいくってことがやりづらくて仕方ない 私にはあまり慰めって要らないんだろうか そんなことない、嬉しかった時もあるし助けられたこともある なぜその感情を憶えていられないんだろう 自分が繋がらない でもこの状態に戻りたいと思う日が確実に来るんだ いいことなんか一つもないなどと傲慢に過ごし
懐かしい故郷が私の頭の中にもある しばらく帰れなくてそこに住む人たちへの挨拶はたったの一つも送らなかった 化膿に効く野草が雑木林の入り口まで広く群生して、静かな風の翻す艶が同じ高さの葉先で踊っていた 野草以外に何もない草原を眺めた木製の腰掛けは、いつも温かい日差しで温められていた 今日もそこで私の分身が日光浴をしている 天気が良く昼が長いので、一日のほとんどをそこで過ごす 揺れる草と、流れる雲と、回る太陽の速さを比べては、遠くの動かない林を眺める 思い出を思い出すでもなく、
日記を消すと楽になる 消したい日記じゃなくても消すとスッとする 紙一重のところで進む方向をずらしてしまったのかな 頭がいっぱいになって外部保存したものなのに消去するなんて
ことばも思い出も減っていく 皮だけになったら、誰かに中身と時間を詰めてもらおう 動けなくなったら、顔の無くなった人形みたいに生きていよう たぶんもう誰か来てくれるはず 私はこんなに演じたから