雑草人生
今年も残すところ3時間ほどとなりました、皆様にとって今年はどんな年でしたか?
今年の締めくくりに、こんな話題で書いてみたいと思います。
人はオギャーと生まれてから、棺桶に足を入れるまでの人生の中で色々なことを経験することになります。
何も波風のないと言う人もいれば、その逆に波瀾万丈な人生を送る人もいます。
生まれながらにして裕福な家庭に育ち何不自由なく育つ人もあれば、色々な辛酸をなめてという人も居るかもしれません。
しかし、どちらが強いかというと(腕力のことではないですよ)、圧倒的にいろいろな苦労を経験してきた人のほうが私は強いと考えています。
何故かといえばピンチなときに其れを切り抜ける方法を知っていたからなんです。
以前何かで、日本大学に社長が多いということを聞いたことがあります。
口の悪い人に言わせれば、大学生の数が多いんだから当然そうだろうという人もいますが、それだけではないような気がします。
エリートと呼ばれる人たちは、全員とは言いませんが全体からすれば一人よがりで、自分の能力を過信している傾向があるように思えます。
私が警察官をしていた頃、夜間に飲酒検問をしていてある車を停止させて免許証の提示を求めたら、免許証の代わりに東大の学生証を見せた人がいました。
その後免許証を見せたか否かは記憶がはっきりしないのですが、薄暗い懐中電灯の光のなかで無言で学生証を見せたのは今でも覚えています。
私と同じ年くらいなんでしょうけど、その人物は今どこで何をしているんでしょうかね。
心の何処かで、俺は東大なんだ、貴様らとは違うんだという誤ったエリート意識が働いているんでしょうね。
今でも時々、東大生が考えた投資法則とか、東大生が考えた損しないFX・・・なんて本なり、情報が販売されたりしているようですが、どうなんかなぁ。
結局は、そうしてちやほやされることに慣れているから、其れ以外のシーンに来ると今度は対応できないんでしょうね。
そこで、対応できずにそのまま・・・。
実際の会社でも多いらしいですね。
東大というブランドで会社に入ったはいいけど、そのうち上手く行かなくなって、会社が悪いとか、組織が悪いといって自分を正当化して・・・気がついたら誰も応援者すらいなくなっている・・みたいな。
その反面、雑草育ちは強いですよ、何度も何度も踏み潰されて、もう立ち上がれないのではないかというところまで潰されてもしぶとく這い上がってくる。
私も、考えてみたら11歳ころから15歳頃までイジメを受けて学校にいくのが辛かった時期もあるけど、なんとか持ちこたえて、さぁ受験というところで、両親のゴタゴタと重なって中学で1年浪人、・・・高校生になるのが1年遅れた。(^^)
その後、大学に進学しようと思ったらこれまた、両親のゴタゴタと重なって結局勉強する機会も与えられないまま受験、当然合格するわけもなく、まして、2浪もするわけにも行かず、経済的な理由もあり、働くことに。
さて、今度は就職がない・・・。
でも、そうしてそのつど、エリートの人たちからは想像もつかないほどの各駅停車だったから、逆に色々な経験ができたんですよね。
警察官に郵政事務官・・・なかなかこれも経験できませんよ。(^^)
その後も、郵便局時代は、郵便・貯金・保険・企画職ということでこれまた、なかなか経験できないことをしました。
キャリアでもないのに、ひと通り実務させていただきましたので、これまたどんな仕事でも逆につぶしが利きました。(^_^;)
あるときは、保険のセールスマン、ある時は郵貯の経験を活かして資産運用のお話、ある時は郵便の経験を活かして物流のお手伝い・・・なんてね。
ひと通り知っているのと、変なプライドがないから・・・。
逆のコンプレックスはありましたけどね。(^_^;)
だから、這い上がれる。
仮にエリートだったら、最初のつまづきで刀が折れてしまうんでしょうね。
そのまま自滅の道を選ぶ、・・・・。
今から30年ほど前の話になりますが、妹に見合い話が来たことがありました。
妹は、甘やかされて育ったのもあるのかどちらかというと自由奔放で母親としても早く嫁がせようとしていたらしくて、相手は官僚候補のエリート公務員、私などでは足元に及ばない人で、相手も妹のことが気に入っていたそうですが、交通事故か何かでヤクザとトラブルになってそのまま自殺してしまったそうなんですね。
まぁ、考えてみれば、その程度のことで自らの命を断つというのは・・・という思いが正直な気持ちでしたね。
私なんか、どんなことしてでも生き残ろうとしますから。結局知識は持っていても、あまりにもエリートだったのでガラスのハートが折れてしまったんでしょうね。
人として生まれたからには、生きる時間は限りがあるでしょう。
でも、その時間を自らの手で断つような事はしないで欲しいなぁ。
エリートと言われる学校にいる人や、そうした学校を卒業した若い人ほど、読んで欲しいなぁ。
雑草の精神を持った人は強いと・・・。
人生なんて、平坦な道なんて一部だけ、特に新しいことを始めようと思ったら荒れ地を耕すみたいなものだから上手くいかないのは当たり前。
そこで、諦めるか乗り越えるかの差でしょ。
だから、エリートと言われる学校を出た人は、その知識を活かして荒れ地を耕すフロンティアであって欲しいと切に思うんです。
2015年最後の日に。
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