自傷から回復する
今回は、「自分を傷つけずにはいられない――自傷から回復するためのヒント」松本俊彦 著/講談社 から抜粋して自分を見つめなおしていきたいです。
入院していたころは、私が読むとフラッシュバックするから、と読むのを避けていたし、両親も読まない方がいい、という考えだったけれど、今回、自傷が再発したことをきっかけに、父がこの本を読んでみて、と渡してくれました。
読み進めると苦しくなってくる部分もあるけれど、この作者の温かい言葉や、自傷に苦しんでいる私たちを理解してくれているところに涙がでそうになります。
では、ここから心に残った部分を抜粋させていただきます。
自傷する人は皮膚を切るのと一緒に、つらい出来事の記憶やつらい感情の記憶を意識のなかから切り離し、「なかったこと」にしています。また、そのようにして、いわば「心の痛みに蓋」をしてきたせいで、「悲しい」、「さびしい」、「ムカついた」といった感情語が退化しています。表現する言葉がなければ、私たちはその感情を自覚することはできません。(p114)
そうなんですよね。自傷は心の痛みを目に見えるようにしたものだと思っています。そうすると、心で感じることがだんだんできなくなってきて、なんでかわからないけれど、つらい→切る、になります。
今回の自傷で、何がつらかったの?と言われると、私はわからない、と答えます。なんだか分からないけれどつらかった。だから切った。だから、今は自分の感情を感じることから始められたらいいな、と思っています。
なかには、自傷に「鎮痛効果」がなくなったのをよい機会にして、自分なりにやめようと決意する人もいるでしょう。しかし、それだけにうっかりもう一度やってしまうと、「なんて自分は意志が弱いんだろう...…」と自分を責める人がいます。自分を責めるあまり、「自分を罰するため」に重ねて自傷する人がいます。あるいは、「もう一回も百回も一緒」と自暴自棄になって、めちゃくちゃに切ってしまう人がいます。
そのような人にお願いがあります。
ちょっと失敗したくらいで自分を責めないでください。
いったん習慣化した自傷を手放すのは、それほど容易なことではありません。自傷からの回復は、禁煙と同じように何度も失敗しながら、最終的にやめていくというのが通常パターンです。失敗したら、またやり直せばよいだけです。一回の失敗でゼロに戻るわけではありません。今回のやめようという努力はあなたを成長させています。ですから、以前のスタート地点よりも前進した地点から再スタートが切れるのだということを忘れないでください。(p130)
今回の私のような場合ですね苦笑。THE自暴自棄。
けれど、この文章を読んで、私は泣きそうになりました。自分を責めていたから。『責めないでください』その言葉がどれほど救いになったか。
今、やめようと努力している。その一歩は大きいのだな、と考えさせられました。私も次の一歩を歩もうとしています。また失敗するかもしれない。けれど、それでもちょびっとでも前進しているはず。そう信じています。
まだまだ読み込めていない部分もあるし、紹介したい部分もあるので、またこの自傷についてはまた記事を書こうと思います。
自傷で悩んでる方が少しでも楽になれば。私と一緒に前進できれば。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?