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鉄道と国内線でゆくインドネシア・バリ島 首都ジャカルタから一千キロ横断旅 (2023)

  特急 成田空港行きに乗車した。最後部車両で待ち合わせをしていた友人と合流し、お互いの高揚感を確認するように車内であれこれ話しながら長い旅がはじまった。

 往路は、成田からマレーシア[クアラルンプール]経由、インドネシア[ジャカルタ]行き。保安検査場を通り抜け、店内からガラス張りの先に滑走路が見える座席を確保して搭乗までの時間、タリーズでホットコーヒー飲んだ。マレーシア航空89便に搭乗し、約7時間のフライト。3×3×3の中型機でスタンダードなシートだったが、目の前が仕切りの座席に当たったため思いっきり足が伸ばせたし、幅も広め、機内食も2回と快適。旅の前はある程度緊張感があったが「なんだ、そんなに気負う必要もなかったな。」とか心の中でツイートしてかしてないか、入国後に待ち受ける数々の困難をこの時は知る由もなかった(フリ)。

 現地時間夕方、ほぼ定刻通りにマレーシアはクアラルンプール国際空港に降り立ち、トランジットで3-4時間の休憩。その先は、同じエアラインのマレーシア航空に搭乗し目的地のインドネシアはジャカルタへ。ジャカルタのスカルノハッタ国際空港に着いたのは深夜23:00すぎ。入国ビザは電子的に出国前にインターネットで済ませていたから友人と、「みんな長蛇の列に並んでるわ。」「いや〜やっておいてよかったですね。」とかその場所を横目にスルーして、入国審査[イミグレーション]へ。手続き済みなので、「あぁ、よかったですね、我々真ん中の空いている列ですよ。」とか意気揚々と有人カウンターへ進みわずか5分。突然クローズ。事情を説明すると、「あぁ、君たちの手続きはほぼ意味ないよ。右隣のみんなと同じ列にならんでくれ。」的なことを癖の強い英語で言われ、愕然とし、友人と顔を見合わせて笑った。それから23:30の深夜の入国審査、二人でとんでもない長さの列の最後尾に並ぶ。やっと入国・通過できたのは日付まわてたぶん深夜01:30。長時間のフライトと現地の生温い暑さにくたくたになりながら、到着ロビーへ。我々はインドネシアの現地通貨「ルピア」を一銭も持っていなかったため、私は友人に「とりあえず少し休憩したらATMでいくらかおろそう」と提案した。空港警備の軍人に「ATMならここを出たところだ」とかテキトーなことを言われ、ボリ師がうろうろとWelcome!している正面の到着ロビーを突っ切って、さんざん探したが一向にATMが見つからない。時すでに遅し。「騙された!」と気付いたのは汗だく喉カラカラの深夜02:00すぎ。とりあえず入った売店で購入した大塚製薬のポカリスエット。カードで支払ったメールの換算レート、日本円で1本なんと約1000円!日本で買うポカリはだいたい170円くらい。現地の物価だと半額くらいのはずだ。確認して訴える気力、体力もないので「10倍くらいぼったくられた!」とか友人に報告。喉を潤しながら、現地SIMを売っている赤いポロシャツの兄貴に英語で、「ATMはどこ?」と聞くと、「ATMなら空港の中だ。」と教えてくれて軍人に騙されたと確信。閑散とした深夜の空港に再び入って確かに複数台のATMを見つけて現地通貨をおろそうとしたが、やり方がわからない。日本と違ってめっちゃ反応の悪い感圧式タッチパネル(旧式)のATMだ。結局、お互い一文なしで現地スタート。空港から予約済みのホテルまでのブルーバード(タクシー)にも乗れず、友人の最終提案は、「5km先の宿まで自力歩こう。歩くしかない。」しかし、わたしがスマホのMAPで調べる限り、目の前に見える空港ハイウェイ(幹線道路)の道なき道をただ進むしかなかった。友人を先頭に、路肩を一列で命がけで進む。歩道などない。すぐ右側には時速100km以上の大小の車がビュンビュン通過し、何度もクラクションを鳴らされながら、なんとか到着。確かにMAPはここであっている。再び友猫と顔を見合わせ、予約したホテル「写真と全然違うじゃないか!また騙された!笑」

つづく…

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