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第33話「それが〜、婚活!」

 また過去の話に戻ります。少しずつ現代に近づきつつあります。

 ついに40才。不惑。惑わず、心を乱さない年になりました(……なりましたかね? なっていない気がするんですけど。つうか本当に40才になっちゃいました? 結婚していないのに? 独り身なのに? どうすんの? 大丈夫なの? 怖い怖い怖い)。白鳥は優雅に泳いでいるように見えても、水面下では足を激しく動かしております。私も平静を装いながら、足は不安でガクガクと震えておりました。水の中にいないので丸見えです。40才、正念場。

 さて、また例のごとく社会人サークルJAMへ参加してきました。今回はついに趣味のイベントへ。
「aiko好きの婚活パーティー」
 社会人サークルJAMは嬉しいことにaiko推しです。男性アーティストではサザン好き、ミスチル好き、B’z好き、ラルク好き、米津玄師好きなど様々なイベントがありますが、女性アーティストではaikoしかピックアップされていません(知る限りでは)。
 私は恥ずかしながら、ファンクラブに入っているほどのaiko好きであります。曲は昔から聴いていたのですが、30才くらいに友人に誘われて行ったライブが楽しすぎて、ハマってしまいました。

 パーティーの会場は、四谷駅近くのインド料理店。店内には大きな壁掛けのテレビがあり、aikoのライブ DVDが流れていました。最高すぎます。
 すでに男性数名、女性は8名来ていました。テーブルには名札が。「お名前と、aikoの曲で一番好きな曲を書いてください」との指示がありました。「タクヤ 『ジェット』」と書いて胸に装着。
 開始2、3分前くらいに一気にみんな到着し、いよいよ開催です。

 楽しすぎます。こんなにも話が尽きないかというくらい盛り上がりました。皆aikoの色々なネタを持っていて、知っているものもあれば知らないものもあってものすごく楽しい。ライブに行ったことがない女性もいて、皆で「絶対行った方が良い」「ライブ楽しいよー」「行ったらハマる」と上から目線で、どれだけライブが楽しいかを語ったりしました。
 あと余談ですが、そこのお店の料理が美味しかったです。カレーとかチキンとか。四谷にある「ムンバイ」というお店です。思い出したら行きたくなってしまいました。

 皆楽しかったのか、「このあとカラオケに行こう!」ということになりました。
 私はカラオケが大好きです。ただ残念なことに、極度の音痴なんです。どれだけ音痴かというと、一人カラオケで気持ちよく歌っていたら、隣の部屋から壁ドン(怒りの方のやつ)されたくらい不快な音痴。「ホゲー♩」とまではなりませんが「ボエー♩」くらいはなります。
 とてつもなく不安でしたが、大勢でaiko縛りのカラオケなんてやったことがないので参加することにしました。

 人数が多かったので2部屋に分かれました。30分経ったら男性が移動して入れ替わります。
 女性は皆上手でした。aikoを歌う女性可愛すぎます。
 男性は女性アーティストの曲を歌うのは難しいようで、小声だったりキーをすごい下げて歌ったりして苦戦していました。私は、そこはクリアしております。一人カラオケばかりしていたので、色々試して克服しておりました。

■男性が女性アーティストの曲を歌う時のテクニック
 キーを下げるのではなく、逆に2、3個上げる。そして歌う時はデフォルトのキーより低く歌う。

 何を言っているのか分からないかと思いますが、私もよく分かりません。何か歌いやすかったのです(音痴であるが故の、混沌とした状況にすれば歌える奇跡のキーなのか)。
 歌う前に「ものすごい音痴なんです。すみません」と断ってから、今回もこの方法で歌いました。歌い終えると女性から、「全然音痴じゃなかったですよ。大丈夫」を頂きました。一人カラオケの成果が出ているようです。

 30分して部屋を移動。移動先の女性陣がざわついていました。先程いた男性のことで盛り上がっています。名前をakio(アキオ)とします。
「akioさんの歌声がすごい良かった!」
「めちゃくちゃうまかった!」
「原曲キーのまま歌う男性を初めて見た!」
 美声で女性を射止める。鳥だけでなく人間界でもありますね。その部屋の女性全員akioに好印象を抱いていました(「カラオケ行こう」って言い出したのakioか?)。

 帰りに一応全員とLINEを交換しましたが、私の何とかギリギリ歌えた程度では一人も女性を射止めることはできませんでした。
 でもかなり楽しかったので良しとします。

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