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【日記】体調不良/2022年12月15日(木)

 昨夜、日本映画専門チャンネルで観ていた『Playback』(三宅唱監督)の刺激もあったのだろう。例によって“早送り再生の夢”を見まくった。帰宅してからの悪寒といい、これは完全に熱がある。幸い足腰の異様な痛みは一晩寝て治まったが、家でじっとしていようということにした。

 おそらく風邪。おとなしくなっていた蓄膿症も活発化して右鼻からたら~りが続く。でも、膿が溜まって顔面や歯が痛くなるということもなかった。
「水を少しずつマメに飲む」を始めて以来、おそらく5、6年は風邪もひいてこなかったので久しぶりのことだ。
 体調不良になると、やはり自然、気持ちも後ろ向きになってしまう。特に独り暮らしだと、不安も大きくなる。そんなことを打ち消すために、読書することにした。読書しようという気持ちになること自体、そこまでひどくないということだ。何もしたくない、ただひたすら寝ていたい、じゃないから。

 いつもの厚着に加え、パーカーを羽織る。まるで肉襦袢を入れたコントの関取だ。そうそう、昔から本間家は子どもたちに「寒かったら着ろ!」だったから。娘なんて毎年冬はモッコモコで本当にかわいかったなぁ。無駄な電気は使わん!という家だったのだが、さすがに今のオレは耐えられん。ミニ電気ストーブを抱えるようにして『ネメシスの使者』(中山七里)の続きを読む。
 例の「漢字ノート」には前作『テミスの剣』ほど書き込まなかった。ひょっとしたら、作者本人が「平易な漢字」を意識して使ったのかもしれない。
 もう終わるだろう、もう終わるだろうというところからさらに話が進んでいく。そして例によって「大どんでん返し」……。
 猛烈な勢いで作品を世に送り出している中山さん。計算上は「3日に1回締め切りがやって来る」らしく、作家仲間を驚愕させているという。メンタルが強靭どころの話ではないし、一体、どんな頭の構造になっているのだろうか。「1日20時間執筆」とかいう話も聞いたが、くれぐれも体調管理には気をつけていただきたい。

 すっかり読書モードができ上がってしまい、次に何に行くか、迷った挙句『夏の庭 The Friends』(湯本香樹実)を手に取る。実はこれも映画化されており、なんとあの相米慎二監督が手掛けているのだが、原作を先に読むパターンを久しぶりにやってみようと。
 湯本さんは児童文学畑の人でもあるから、言葉ひとつひとつがとても優しい。例のノートに書き込む漢字など、ただのひとつもないのだが、リズミカルで瑞々しく、美しい文章で、スラスラと読める。登場人物たちをひっそりと観察し、見守る様子が伝わってくる。

 食欲は普通にある。体調不良のときは「かき玉うどん」、そして、これも何年ぶりかで「みかん」を食べる。
 おふくろが生きているときは常に家にあったけど、ひとりになってからはなぜか手にしなかった。いや、大好きなんだけど。
 いずれも体に染み入る。特にみかんは乾いた口を潤すのにも最適。「体内に良いものを入れている」という感覚に満たされるのだ。

 

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