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【日記】挑戦/2023年1月13日(金)

 裏にある家が工事をするらしく、その測量の際にわが家の裏の敷地に入らないとできないとのことで、朝9時過ぎにその許可を取るために工事担当の人がやってきた。
 自分はまあまあ早起きで問題ないのだが、小さいころから「人の家を訪ねたり電話をかけたりするのは10時以降」と親に言われて育ったものだから、これはどうなんだろう? と、ふと思った。会社や工事も9時スタートが基本だから問題ないのか? みなさんのご意見を訊いてみたい。
 そっちは特段問題なかったのだが、換気扇を回してタバコを吸うときにすぐそこに彼らがいるのでちょっと悩んだ。「オレがいま吸ったら、煙がブワーッとあの人たちにかかっちゃうんだよな」と。「そんなの関係ねーよ。俺んちだ」って気にせずできりゃいいのだが、そういうところにちょっと気を遣ってしまうのだ。そうして逡巡した末に、結局「ま、いっか!」って換気扇回しちゃったけど。
 あと、いちばん困ったのはトイレにしゃがんだときだ。やはりすぐそこにいた。「何でこう、タイミング合っちゃうんだよ」ってちょっと舌打ちをしたのだが、こういう“間の悪さ”もよくあること。
 あっちの声が丸聞こえなんだから、こっちの音も筒抜けになる。踏ん張って「プー」とか「ブリブリ」って聞かれるのは、とても恥ずかしい。だから頑張って技を使った。肛門とウ○コの間から「スー」って息を吐くような音を出しつつ、「スポン」と出した。たとえ聞こえても恥ずかしくない程度のテイストに仕上げた。われながら素晴らしいと自画自賛した。ちなみに優しいオレは、トイレの換気扇を回さなかった。いや、トイレに換気扇はそもそもない。窓を開けなかった。開けてたら彼らは地獄だったろうし、せっかくの努力も水の泡になるところだった。

 今日は横浜市内のホテルで『井上尚弥の2023年の活動について』という会見が開かれたので出席する。12月にまとめた世界バンタム級4団体の王座をすべて今日13日付で返上。「スーパーバンタム級転向」宣言というのは、各メディアで既報のとおり。

「バンタム級に、もう戦いたい相手はいない」
「ここからは本当の挑戦」
「現状でもスーパーバンタム級のトップと戦えるけれど……」等々、一言ひと言しびれることばかり。
 バンタム級は4年7ヵ月。ジェイミー・マクドネル(イギリス)を初回で葬った試合に始まり、12月のポール・バトラー(イギリス)戦まで9試合、「最初と最後では全然体つきが違う」と尚弥自身が比較して、「やはり、本当にその階級にアジャストする体づくりにはそのくらい時間がかかるもの。2、3年後にフィットするはず」と、先を見通す目と、そこに向けて緻密に計画的に進めていく準備の周到さもまた、彼の強さのゆえんである。

 バトラー戦後、いつから練習を再開したかを訊ねられた尚弥、「1週間後からロードワークを始めました。ジムワークは12月27日から。顔を見ていただければわかると思うけど、整ってますよね?」。ニコニコしながら語る尚弥、きっと「アゴがシュっと締まってる」と言いたかったのだろう。いずれにしてもおっしゃるとおりだが、自分も人生で1度くらい、『顔、整ってるでしょ?』って誰かに言ってみたいもんだなぁ……なんて尚弥ファンの娘に言ったら、竹刀でボッコボコにされてしまうはずだ。

 ライター仲間の加茂佳子さん、渋谷淳くんとジョイナス内の『日比谷松本楼』という洋食屋さんに入る。ハンバーグにそそられたが、今晩予定していたので、牡蠣フライセットにした。こんなところにも「広島愛」がこぼれてしまう。広島の牡蠣じゃないんだろうけども。
 ここで2時間ボクシング談義。の合間にリリー・フランキー愛、松尾スズキ愛を加茂さんと語る。

    帰りしな、『ハンバーグヘルパー』と挽肉300gを買う。前回の2度目(4個作れる分×2だから)、最初より美味くなかったので、「何がいけなかったんだろう」とちょっと考えてのリベンジ戦。水の量、こね方を変えてみた。だが、3個までをでかくしすぎ、1個はやたら小さくなってしまった。
    数年後を見通す井上尚弥と、こねたやつを4等分にすらできない、“一寸先”すら見えないオレ。やっぱり写真のとおり、尚弥との距離感はこれが正しい。

 

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