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小さな物語。

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掌編・短編集。
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#これでも恋愛小説

ついてくるもの

ついてくるもの

 夜道を歩いていると、ついてくるものがあった。
 街灯のしたで、私が立ち止まったら、ついてくるものの足音が聞こえなかった。消えたわけではない。もともと、足音というものがなかった。
 ふりむいたら、そこに少年が立っていた。驚くのはこっちのほうなのに、なぜだか少年も一緒に驚いた顔をした。しらない少年だったが、どこか、誰かの顔と似ているような気がした。
「ついてこないで」と私はつとめて不機嫌な声をだした

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