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ふじこ
2019年1月18日 16:24
ときおり鏡に映る十五歳の俺が、大人になった俺をののしる。「無精ひげなんか似合わないよ。かっこわる」 休憩時間に、店内の個室トイレに入ったら、洗面台の鏡にいた十五歳の俺が、そう今の俺を侮辱した。十五歳の俺は、胸元まである髪を片手で梳きながら、俺を見てうすく笑った。無精ひげをつくったのは、ただ単に毎日シェイバーで剃るのが面倒であっただけで、決してかっこよくみせようなどという意図はない。だから俺は