今回のお題も、よくご相談を受けるトップ3のひとつ。年上ベテラン部下についてです。
まずは具体的にイメージするところからいきましょう。上司のスズキさんと、ベテラン部下のタナカさんが、1on1ミーティングをしているところです。
さて、ここまでいかがでしょうか? 1on1の冒頭、せいぜい5分弱のやり取りです。なんとも苦しい、滞るような展開ですね。
1on1ですから、この後どのように進んでいくかは百人百様です。模範的な展開方法があるわけではありません。ただ、少なくとも“内省を目的”とする1on1であれば、やりたいのは「相手自身が考えていることを、当人と一緒になって表に出し解像度を上げていくこと」です。このケースで言えば、タナカさんの頭や心に潜んでいる考えや思いを声に出してもらい、次の行動につながる材料をつくる手伝いをすることが、上司には期待されています。
部下のほうが経験も知識も豊富なのだから、1on1の相手をするのは無理という方もいらっしゃいます。しかし、1on1での上司の役割は、出てきた考えが「常識と照らして合っているか間違っているかを判断すること」ではありません。ですから、話し手の専門性に勝った知見が、聴き手側に求められることはないと考えてもらって大丈夫です。
だとしたら、このあと、あなたが上司なら、どう1on1をリードしていきますか?
(つづく)
対話例-後半はこちらです。
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