見出し画像

不動産投資、いつがはじめどき?

不動産投資はいつからはじめるのがいい?
不動産投資ではよくある疑問ですね。
私も含めて、不動産投資の第一歩を踏み出す時、必ず考えるポイントです。

例えば…
 ①ローン返済に余裕が持てるように出来るだけ若いうちから
 ②頭金など投資の原資が貯まってから
 ③一定以上の収入が得られるようになってから
など、様々な意見があります。

これらは投資家さんそれぞれの考え方や、投資の目的によっても違ってくるので、一概に「これが唯一の正解!」と言えるものはありません。
ただ、一定の合理性を持って「この条件でスタートすべし」というオススメはありますので、今回は不動産投資をはじめるタイミングについてお話します。

①ローン返済に余裕が持てるように出来るだけ若いうちから
これはある意味、正解です。
不動産投資の根本思想は、労働対価としての収入を得るのではなく、不労所得を得ることなので、若いうちから精力的に物件を購入して資産を積み増していくのは間違いではありません。

ただし、(一般論としての)若者にとっては思い描いたペースで物件を買い増して資産形成をして行くことは現実的には難しい場合がほとんど。
というのも、若いうちは
 ・収入がまだ低く、投資に回せる原資が限られている
 ・収入・貯蓄が少なく、勤続年数も短いと、融資額に限度がある
という理由から短期間で多くの物件に投資して資産形成するのは難しいのです。

そうはいうものの、若いうちからの不動産投資を諦めろという気はありません。
不動産投資は長期での資産形成が前提。
将来的に不動産で資産を作って行きたい方は、ぜひ若いうちから物件を購入して運用をスタートしてみてください。
やってみて初めてわかることは、本当にたくさんあります!(経験談)

②頭金など投資の原資が貯まってから
これは安心感がある選択に思えますが…
不動産投資においては間違いです。
自宅としての不動産を購入することと、投資対象として不動産を購入することは根本的に異なるということを理解すべきです。

不動産投資は「貯蓄」で物件を買うのではなく、「信用力」で物件を買います。
つまり、貯めたお金の分だけしか物件が買えないということは、お金をわざわざ流動性が低くて時間と共に経年劣化する不動産に変えている状態。
それなら、キャッシュのまま持っていた方が賢い選択ですね。

貯めたお金に限定せず、「信用力」を発揮して金融機関から実力(貯蓄額)以上の融資を引き出す。つまりレバレッジをかけて物件を購入することで、はじめて投資と言えます。
そして、ローンの返済も自分自身の持ち出しではなく、基本的には月々得られる家賃収入から行っていくため、「信用力」で極力大きな融資を引き出すことが自分自身が担う役割です。

自宅を購入する場合、住宅ローンを返済するのは他ならぬ自分。
でも、不動産投資の場合、ローンを返済するのは賃借人(入居者)!
この違いが理解できれば、②は間違った選択だと気付けると思います。

③一定以上の収入が得られるようになってから
これが一番合理性がある正解です。
ちなみに、私もこの考え方で不動産投資をはじめるタイミングを決めました。

でも「一定以上の収入」って一体いくらよ?
ズバリ「900万円」です!

なぜか?

不動産投資の目的は様々ですが、多くの場合、下記の目的の組み合わせです。
 ・不動産と言う形で資産を形成する
 ・家賃収入を得る
 ・節税する
これらの目的のバランスを考えた時、最適なスタートラインは年収900万円を超えたタイミングとなります。

1点目と2点目は、融資を引き出して不動産を購入し、ローン完済後の家賃収入を狙うのは、年収900万円くらいになると現実的になってきます。
そして何より着目すべきは、3点目の「節税」です。

下記が所得金額に対する所得税率の一覧(抜粋)ですが、所得金額が900万円を超えると所得の1/3が税金で持って行かれるのがわかります。

【所得税率】
 所得金額 330万円〜695万円以下:20%
 所得金額 695万円〜900万円以下:23%
 所得金額 900万円〜1,800万円以下:33%  ←痛みでかい
 所得金額 1,800万円〜4,000万円以下:40%  ←ちょっと他人事

汗水垂らして働いて、1/3が召し上げられていくのってつらくないですか?
他のレンジでの所得税率の上げ幅はそこまで大きくないですが、所得が900万円を超えると一気に所得税率が10%アップしており、節税に対するインセンティブが大きくなるボーダーラインになっています。

節税については、また別の回で詳細な記事を書きますが、
不動産投資に伴って発生したローン利息、不動産登記等の諸手続き費用、建物・設備の減価償却費、入居者募集等に係る経費は確定申告により収入と相殺ができます。
これらのスキームをうまく活用して、節税によるメリットを享受しやすくなるタイミングとして、所得金額900万円になったタイミングでの不動産投資のスタートをオススメします!

ただ、所得が900万円を超えないと不動産投資ができないかというと、そんなことはありません。それより低い所得レンジの方でも、同様に節税を期待した不動産投資は可能です。
不動産投資をはじめる「きっかけ」として、所得税率がアップする所得900万円を一つの目安にしてみてください、ということです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?