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世界の思想書50冊から身近な疑問を解決する方法を探してみた

北畑 淳也 / 著


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「教養」はインテリを気取るためのおもちゃでも、マウンティングのネタでもない!  20代の流浪の思想家による挑発的な一冊。

■仕事がつまらない」「将来のお金が不安」「死にたい」……
残酷な未来を生きるための知的武装とは。

この本では、人が抱えるさまざまな疑問や悩みの答えを古今東西の思想書から探ります。取り上げた名著は自分の人生に無関係に思えるものもあるかもしれません。しかし、「思想」というものが、実は極めて身近であり、社会はもちろん、我々の思考や生き方を深いレベルで縛っていることを実感するはずです。

■たとえば……、
Q.どうしてマスコミは偏った報道ばかりするのか?
 →W.リップマン『世論』
Q.中国や韓国への差別意識はどこからきたのか?
 →杉田聡編『福沢諭吉 朝鮮・中国・台湾論集:「国権拡張」「脱亜」の果て』
Q.金儲けは悪いことか?
 →ジェイン・ジェイコブズ『市場の倫理 統治の倫理』
Q.仕事はなぜつらいのか?
 →シモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』
Q.成功者になる条件とは何か?
 →マックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
Q.無能なリーダーが誕生するのはなぜか?
 →カール・マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』

■「哲学」から「思想」が求められる社会へ
「哲学」と「思想」の違いとは?
もちろん厳密な定義というのはありません。

そこでこの本では、「哲学」が物事の根本原理を探求するものだとしたら、
「思想」は「現実において具体的にどうなるか」を突き詰めて考えるものだと定義しています。たとえば、「神はいるのか?」「善とは何か?」といったものを徹底的に探求する内向きの思考が哲学だとしたら、どのように考えて行動すれば理想の人生を歩めるか、理想の社会を築けるか、という外向きの思考が思想ということです。当然、「保守」や「リベラル」といった政治思想もそこに含まれます。

哲学は生き方の指針を教えるものもあり、人生や社会の価値判断を考える上で重要です。しかし、複雑化した世界や生き方が問われることが顕著な現代にあっては、「思想」がより求められているのです。

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<著者略歴>
北畑淳也(きたはた じゅんや)
1992年、奈良県生まれ。
大阪を拠点にしつつ住所不定で活動する思想家。
大学卒業後1年目にして社会に絶望し、「馬車馬のように生きることが求められるおかしな世界」を理解するべく思索を開始。 22歳からの2年間、ジャンルを問わずのべ600冊近くの書籍を濫読する中で、ビジネス・自己啓発書的考え方にこそ根本的な「何か」があると結論づける。 その上で、自らを突き動かす社会的事象の一段深い理解を目指すため、社会科学的思考を身につける必要性を実感。 現在は、そのためには「良書」に特化して読書をすべきという考えを発信しつつ、自身でも読書会を開催するなど、「良書」を手に取りやすくするための方法を模索中。 思想家としての見識を利用し、現代の各種問題を新たな切り口から読み解くことを目指したHP「悲痛社」の運営をしており、そのコンセプトは本処女作を貫く思想となっている。




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