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「植毛術後ダウンタイムを早く乗り切るための食事」とは?【第30回 国際毛髪外科学会①】

こんにちは、植毛医・毛髪外科医師の内田です。

今回、記念すべきISHRS(国際毛髪外科学会)の第30回world congressに参加させていただきました。

CSI presentation(学会前の簡単なプレゼンのようなもの)では、海外の植毛医の方々が多くの興味深いテーマで発表されていました。
その中でも「特に気になったテーマ」改めて「勉強になったテーマ」をこれから何回かに分けてブログに書いていこうと思います。

まず第1弾として、セルビアの毛髪外科医Gorana Kuka Epstein先生が発表されていた植毛術後のケアでサプリ療法と食事療法が有効」というテーマについてです。

これから植毛手術を受ける患者様、もしくはこれから検討されている方は必見の内容です。一般的な形成外科手術後で、サプリ療法や食事療法はダウンタイム軽減のために行った方がよいと知られていますが、新たな発見もありました。


植毛術後の食事療法とサプリ療法は、ダウンタイムを軽減する

植毛術後に正しい食事やサプリを摂ることは非常に重要です。なぜなら

①麻酔後の代謝促進、排泄促進
②抗生物質やステロイドの排泄促進
③浮腫や腫脹の軽減
④疼痛のコントロール
⑤抗生剤の代わりとなる抗菌作用を有した天然成分
⑥術後の生着の向上や毛髪伸長の促進

植毛術後のサプリ療法や食事療法による6つの効果

これら6つの効果を向上させるからです。つまり、正しい食事によりダウンタイムの軽減を図り、移植したグラフトの生着率向上も期待できます。

麻酔薬が人体に与える影響と、その代謝方法

麻酔薬(局所麻酔薬や鎮静による経静脈麻酔)は植毛手術において必須ですが、量が多かったり、代謝が適切になされない場合には肝臓に毒性を及ぼすことがあります。そこで、麻酔薬がどのように代謝されるかを知ることが重要です。

通常、麻酔薬は皮膚から吸収、肝臓で代謝され、腎臓で尿として排泄されるのですが、吸収されなかった麻酔は血液や脂肪組織等に残ります。
つまり、麻酔の残存量が多いとグラフトの生着が促されないだけでなく、肝臓で代謝しきれず、副作用が生じる可能性があります。そもそも麻酔が長く残ることは本来体に存在しない物質のためあまり良くありません。

植毛手術ではドナー部位(後頭部や側頭部)およびレシピエント部(移植部)に局所麻酔量を多く必要とするため、麻酔を早く排出させることは非常に重要です。

麻酔薬の代謝促進のための、食事療法とサプリ療法

麻酔を早く排泄させるには、以下のことに注意して食事・サプリ摂取を行いましょう。

①抗炎症の食品を積極的に取る
・シナモン、ターメリック、ニンニク、玉ねぎを積極的に取る
・加糖食品、アルコール、加工肉、牛乳は接種しない
②麻酔や炎症細胞の排泄促進目的で水分を多めに取る
・特にレモン水を取る(レモンに含まれるビタミンCは抗炎症作用もある)
ミルクシスルサプリ(オオアザミ)およびダンデライオンサプリの接種
・グルタチオンと呼ばれる抗酸化物質の低下を予防する
・術前1週間、術後2週間の重要な時期の内服が推奨される
グルタチオンサプリおよびs-アデノシルメチオニン
・機序は③と同様になり、抗酸化物質の低下予防効果がある
bone broth(牛骨ブロス)
・術後の炎症を軽減させ、麻酔排泄促進
砂糖やアルコール、飽和脂肪酸の摂取を避ける
・精製された砂糖やアルコール、飽和脂肪酸等は炎症を惹起する可能性ある

麻酔代謝促進のための食事療法とサプリ療法

以上、国際毛髪外科学会のプレゼンで紹介されていた局所麻酔薬や鎮静の麻酔を早く排泄し、体を休息してくれる食品やサプリを紹介しました。

次回は浮腫や腫脹をどうしたら減らせるか?についてお話ししようと思います。

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