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アルコール過多と体質を詳しく説明

概要

アルコールはエネルギー源ではなく、直接体を作る成分ではありませんが、過多になっている人が多く、タバコと同様に摂り過ぎである自覚はあるのにやめられない物の代表格です。

まったく必要ではないのか?となると、実はそうでもないと言われ、
聞いたことがある方は多いと思うのですが、
適度なアルコールは身体に良い」とまで言われています。
1981年にイギリスの博士が疫学調査を行い、適量のお酒は体によいという「Jカーブ」という文献を発表したとされています。
内容は、「毎日適量飲酒する人は、全く飲まない人や時々飲む人に比べて、心筋梗塞などの冠動脈疾患による死亡率が低い傾向にあります。」と言うもので、続いて「毎日大量飲酒する人やアルコール依存症患者では、冠動脈疾患による死亡率が極端に高くなっています」と記されています。
つまりはどちらの面も持つので身体に気をつけろ、という当たり前の内容です。

摂取量の目安


日本人の節度ある適度な飲酒は「1日平均純アルコールにして約20g程度である」とされ、女性はさらに男性の1/2~2/3程度が適当と考えられています。
これは
〇ビール・・・500ml(ロング缶1本、これが女性なら350ml程になる)
〇ワイン・・・200ml(グラス2杯程度、女性なら130ml程)
〇ウィスキー・・・60ml(ダブル1杯、女性ならシングル)
と、飲む方からしたらかなり少なく感じると思います。

しかし、適度な飲酒を超えるとご存じの方も多いと思いますが、様々なリスクを抱えることになります。
代表的なものは


アルコール症状

アルコール症状2

怖い病気のオンパレードです。

しかし、アルコールには先天的に弱い強いが間違いなくあり、飲酒量の判断を狂わせます。

そして、強い弱いは血液検査やセルフチェックなどでも判断できたりします。

体質とアルコール摂取量、代謝メカニズム


説明しますと、
アルコール代謝は2種類あり、どちらも酵素により分解代謝されるのですが、その酵素は、
① アルコールを分解する酵素(ALD) (MEOS) と
② アセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH)の2種類があります。
※アセトアルデヒドは、血液中のアルコールが肝臓のアルコール脱水素酵素によって分解された中間代謝物質
このうち②のアセトアルデヒドを分解する酵素は次の2種類があり、それは

アルコール分解酵素

となります。
このアセトアルデヒドは、更にアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)により分解されて酢酸になり、最終的に炭酸ガスと水にまで分解されます。
お酒が強い人と弱い人の差は、このALDH2型の酵素の活性遺伝子の型によると言われています

ALDHの働きの図です↓

アルコール

また、アルコールの強さに対するタイプは大きく3種にわかれ、それぞれ

アルコールタイプ

となり、この「自分がどの型に属するか」は血液検査でわかります。

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