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そこに愛はあるんか?

独立開業して10年以上経つと、初心を忘れちゃ〜いないのだが、時に〝思い出す〟という時もある。

結局、忘れているということだ。
いやはや何ともお恥ずかしい。

たかだか10数年で、あの熱い思いはクールダウンしてしまったのか?

振り返れば、最初に立ち上げた店は、やはり思い入れが強かったと思う。

あの頃の商品は、私の思いが詰め込まれたものだった。
「思い」は時として「こだわり」として表面化する。
これらは同一ではない。
似て非なるものだと思う。

起業当時の私は、原材料の選択から始まり、商品を子育ての如く、それはそれは思いを込めて丁寧に 目を掛けて作った。

では今は「そうではないのか?」と問われたら、今だって思いは変わらない。
決して疎かに作っている訳ではない。
もちろん当然「思い」は込めている。
むしろ「思い」はその当時より強いと思う。

だかしかし、そこに「こだわり」を連想させないよう意図している。

これこそが、私なりの商品に対する「愛」である。

妙な中途半端なこだわりは要らない。
誰からも好まれる大衆的で構わない。
そもそもが、嗜好品なのだから。

どうか、この子達(菓子)が より多くの人の手に渡りますように。
そして、この子達(菓子)とのひと時が より豊かなものとなるように 願う。

そこに愛はあるんか?
その一口におさまりそうな小焼菓子から、愛を感じて貰えたら至福である。

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