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仕事を辞める時にも、人と繋がれる場所に居られるんじゃないか――私がメディアを作る理由~月刊 BEAT RANDOM RADIO Vol.1 2021/10

 今年も #noteフェス (note CREATOR FESTIVAL 2021 10/15-17)が終わりました。たった今終わったような顔して書いてますが、終わってから2週間経ってから書いてます。ごめんなさい。今年も楽しかったです。

 このイベントには『noteフェスレポーター』という面白い仕組みがあって、日頃noteを使っているユーザーで「私もnoteフェスを盛り上げたい」と思う人が、勝手にレポート記事を書いたり、自主企画を始めたりして割と盛り上がります。私は去年参加したのですが、ぼーっとしてたら今年も引き続き参加していました(サークルを退会しないでいたら連絡がきた)。

去年は書評、今年は音声配信

 私は何かと影響を受けやすいほうで、noteフェスレポーターな人たちに「創作は楽しい」みたいなことをしきりに言われているうちに暗示にかかってしまい、うっかり何かを創り始めてしまうという傾向があります。

 昨年は「自分で小説を書くのは無理そうだから、他人の書いた小説のレビューを定期的に書いてみよう。どうせなら読むんが楽な短い小説を読もう。そうだ!ショート・ショートがいいじゃん。中学生のころ星新一好きだったし」という理由で、月イチでショート・ショートの書評を書き始めました。

 今年は何にしよう。ナニかしなけれヴァ!とか全然思わないで、けっこう仕事も忙しくなってきたし、正直なところ「興味があるトークセッションだけ聞いてお茶を濁そう」ぐらいの、noteフェスレポーターにあるまじき態度だったのですが、noteフェスの事前イベントで聴いたどんぐりFMに出てるnarumiさんの脱力系のトークに心を鷲掴みにされまして――いや、ちょっと違うな、低音のぼそぼそトークを聴いているうちに洗脳されてしまった、ってほうが近いかな。まあ、どっちでもいいか。とにかく今年はポッドキャストを作ってみようと思った訳です。ちょうど、ポッドキャストに音楽が挿入できる「Music+Talk」という機能も気になっていたところだったので。

Music+Talkを使って憧れのDJに

 これまでnoteで音楽のレビュー記事を書いても、結局、曲そのものは聴いてもらえない所にジレンマを感じていました。その点、ラジオDJは羨ましいです。その音楽のすばらしさを熱く語った後で「では、お聴きください!」と曲紹介が出来る訳ですから。そんな中でポッドキャストに音楽を挿入するのを可能にしたのがSpotifyの「Music+Talk」機能でした。

 Spotifyがnoteフェスの後援に入って、#スキな3曲を熱く語る なんていうハッシュタグで記事を募っていたことで知りました。さっそく、スマホに向かってぼそぼそと喋り、曲を紹介して、ラジオ番組っぽい体裁のポッドキャスト・コンテンツを作ってみました。

 ポッドキャスト作成アプリの #Anchor がこれまたすごく便利。BGM用のフリー音源も用意してくれるし、しゃべりのバックにしれっと敷いてくれるし、不要な部分を切ったり、二つのパートを繋げたりの編集もできる。いやもう至れり尽くせり。あまりに簡単にポッドキャスト番組が作れるものだから楽しくなってしまって、noteフェスが終わった後も作り続けることに。

 マイクの性能によって音の良し悪しに差は出るものの編集機能としてはAnchorさえあれば充分です。出張先のバスの中でiPhoneに向かって喋って録音したらロケ番組まで作れてしまいました。これはこれで臨場感ある?

 今は、他のポッドキャスト・クリエーターの作品を少しずつ聞いてます。皆さんトークの内容もクオリティもスタイルもまちまちなんだけど、いろいろ工夫をしていて面白い。中身も面白いのですが、作るのが楽しそうなんですよね。あと、文章で表現するブログよりも親近感があるというか、距離が近く感じますね。耳の中までコンテンツが入ってくる訳ですから。

🍌

いったい、私はどこに向かっているのか

 そんな訳で、今年はポッドキャスト作りを始めてしまった訳ですが、今のところ年内いっぱいは毎週作ってみようかなと考えています。何が私を駆り立てるのか、我ながら不思議ではありますが。

 会社を辞めて、転職して、ボランティアを掛け持ちしているだけでも忙しいのに、その上でnoteも書いてポッドキャストまで始めて。「それで、いったい、私はどこに向かっているんだろう」と自らに問いたくもなります。

 ふと思うのは、自分は創り続けるのが好きなんではないかと言うことです。創ることを継続する、その日々走っているような感覚。創ること自体も楽しいのですが、続けること自体も好きなのかもしれません(それがたとえ程度の低いコンテンツであれ)。ある種の疾走感みたいなのを感じます。

 そして、もう一つ。

 noteやポッドキャストは一つのメディアです。記事を書く。音声を配信する。するといいね!やコメントが返って来て、シェアされる。そこに小さな「人の集まり」みたいなものが出来てくる。それが楽しいんじゃないか。

 爺さん婆さんが茶飲み友達を求めて縁側や喫茶店に集まるのと同じように、自分もお茶菓子代わりにコンテンツを差し出して「人の輪」みたいなものを作って、そこに身を置いていたいのではないか。

 そんな風に考えると感覚的にしっくりくるんです。このままコンテンツを作り続けるクセを身につけておけば、将来、仕事を辞める時にも、人と繋がれる場所に居られるんじゃないか。自分でも意識しないまま、いろんことを始めているような気がします。

 歳を取ると若い頃のように毎年新しい出会いがあったりはしない。むしろ、憧れだったスーパースターが天に召されたり、やがては自分たちの世代にも別れがやってきたり。そういう現実も経験しながら、反射的、本能的に「人と繋がれる場所」を作っておきたいなあと感じて、ブログを描いたり音声配信をしたりしているのかもしれません。

 音声メディアは「時間を掛けてじわっと広がる」「リスナーと喋り手の距離が近い」と言います。メディアをゆっくり長く続けることで人と繋がる場所が育っていって老後をエンジョイできることを祈ります。🍌

月刊 BEAT RANDOM RADIO

月刊『BEAT RANDOM RADIO』 ではポッドキャストを制作している人たちと繋がりが出来れば嬉しいなと思い、ハッシュタグ #ポッドキャスト制作ディレクター友の会 を使って投稿しています。noteなどで投稿する時に、よろしければ使ってみて下さい。

BEAT GOES ON! 🍌

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