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粕汁をつくる

ひとり暮らしの母の様子を見に実家に行ってきた。

昨日行くつもりで母に連絡したら、体調が悪くて寝込んでいるとのことだったので、今日に延期したのだ。

朝9時半に実家に着くと、母は書道教室の教え子たちの作品を、炬燵の天板いっぱいに拡げていた。展覧会に出品するために準備しているのだという。

母は、弟が小学校を卒業して子育ての目処がついた41歳から書道を習いはじめ、10年度の51歳の時に、子供相手の書道教室を始めた。もう30年以上になる。今でも子供20人、大人10人の生徒をとっている。それと臨時で地域のカルチャースクールのようなところでも教えているらしい。そこは一回教えに行くと生徒ひとりあたり1000円の報酬がもらえるので、いい小遣い稼ぎになると言っていた。

母は、木曜日にスーパーで買い物しているときに、体がカーッと熱くなって脂汗がでて、しばらくスーパーの駐車場で車の中で休んでいたそうだ。なんとか帰宅して布団に入って寝たが、金曜日の午前中も体がだるくて寝ていたらしい。午後は回復したので書道教室もやったそうだ。

今朝は調子がいいと言ってたが、強がっているだけかもしれない。顔色がいつもより悪い。

実家に来るといつもは母がご飯を用意してくれるのだが、今回は、私が昼飯を準備することにした。母は粕汁が食べたくて、酒粕などの材料を用意してるというので粕汁を作った。近所にすむ親戚のおばさんにも晩ご飯のおかずに持って行きたいというので多めに4人分くらいを作った。

昆布で出汁をとっておく。大根とにんじんは銀杏切りに。白菜は硬い部分と葉っぱの部分を分けて、硬い部分は千切りに、葉っぱはちぎっておく。舞茸は手で割いておく。それに油揚げと鮭を適当に切って、鍋で煮る。

「えー、こんなに入れるの。」と、唖然とするくらい酒粕を入れると粕汁が濃厚なポタージュのようになるので、ご飯茶碗に山盛りの酒粕を煮汁で溶いて投入する。後は味噌で塩気を調整してできあがり。ひとくち食べた時に、味が薄いかなと感じるくらいにすると、食べ終わる頃ちょうどよくなる。

弟夫婦が、コストコで買って、母に持ってきてくれていた塩鯖も焼いて大根おろしを添える。母が白菜の刻み漬けを作っていた。ちょっと塩気がきついので、しばらく水にさらして塩出しをして小鉢に盛る。

母はやはり体調がよくないのか、粕汁は大きめのお椀に半分、塩鯖も片身の半分しか食べなかった。残り晩ご飯に食べるという。80歳過ぎると食も細くなるのは仕方ないか。

午後は近所のスーパに買い物へ。安さが売りのスーパーへ行きたいという。以前なら、「あそこは、安いだけで品物は良くない。」と敬遠していたのだが、最近の物価上昇で、他のスーパーとの値段の差がバカにならないらしく、できるだけ安いところで買い物するようにしているそうだ。

99円の伊予柑3つに、150円の長芋2本、110円のきな粉一袋、親戚のおばさんに持って行く150円のみたらし団子ひとつ。それと、私に何か買ってやるというので、切り干し大根とふりかけを買ってもらった。

実家に戻って、テレビを見ながらしばらく話をする。親戚のおばさんに対する同居している子どもたちの扱いがひどいと、いつものように愚痴が始まる。他人の家のことに口出しせんほうがいいよと、といつも言ってるのだが気になって仕方ないらしい。

弟夫婦は地震で家の風呂場のタイルがはがれたり、そこそこ被害があった。母は、「あたららしく家建て替えればいいのに、でも、あそこの夫婦はケチだからそのまま住み続けるみたいよ。」と、こちらもトゲのある発言

1時間ほど昼寝をしてから金沢へもどる。

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