上司と話をしたくない理由
上司と話をしたくない人は多いと思います。
上司と話をしたくなくなる理由は
上司が自分のできていないところを指摘してくるからです。
自分のできているところを伝えてくれる上司は少ないと思いますし、
そういう上司は慕われます。
人間は、自分のことを否定してくる人とは
関わり合いたくないと思いますし
自分のことを認めてくれる人とは
良い人間関係を築いていこうと思います。
そのため、
会うたびに「あれができていない、これができていない」
という話ばかりしてくる上司とは
話をしたくなくなるのは当然です。
上司と部下のコミュニケーションの基本として
上司が自分の考えを押し付けるのではなく
まずは部下の考えていることを聴くことが重要です。
部下は自分より立場が下なんだから
自分の指示を聞くべき、ではなく
お互いに1対1の人間だと尊重し合った上で
まずは部下の考えていることを聴いて、
そこを起点にコミュニケーションを進める必要があります。
部下の仕事は上司から見るとできてないところがあるのは当然で
そこを基準にするとできていないところの話になって当然
という視点のため
部下にあれこれ指摘する上司がほとんどだと思います。
しかしその前に、
自分たちの仕事で、最低限これだけはすべき
という仕事は明確になっていますか?
まずはこれだけでもできれば
お客様に迷惑をかけないし自分の会社に貢献もできる
という仕事と、
それができた上でこれができたらもっといいね
という仕事が区別できていますか?
その区別がなく、
全部を完璧にやることを前提に
あれができていない、これができていない
と伝えても何の説得力もありません。
部下を成長させるために必要、という意見もあると思いますが
全部ができているかいないかという視点で指摘されるのと
まずは本当に必要なことだけを身につけてもらって
それができるようになったら
よりレベルの高いことを身につけていこう、
という視点で指摘されるのと
どちらが成長につながるでしょうか。
部下に対してあれができていない、ではなくて
上司の側が
まずは本当に必要なことだけを抜き出して
それを部下ができているのかどうか
という視点で見た上で
できているところをまずはフィードバックする。
多くの場合、元々考えていた基準からすると
20点くらいでまずはOKだということを
上司の側が気づくことになると思います。
一見、部下の業務レベルの問題に見えて
実は上司の業務に対する理解の深さが足りないことが
問題だということです。
実は20点くらいの仕事で
部下はお客様のニーズに応えられているし
会社へも貢献している。
そこを上司が理解し、部下に伝えることが
1番重要なことです。
そこをお互いが理解した上で
もっと良くするにはどうすればいいか
の話をすれば
個人も組織もより良くなっていくでしょう。
その段階を飛ばしてしまって
できていないところだけの話しかしないことが
部下が上司と話をしたくない理由です。