「mariage de A et B」
夫とわたしの結婚を一言で表すならば、
迷わずこの言葉だと思う。
12年目。
一般的な意味
フランス語で「結婚」のこと。→結婚
※ フランス人はしばしば、もともとふたつで別々だった存在があたかもひとつの存在のように調和した状態になることを、詩的に(メタファー的に)「mariage マリアージュ」と言う。例えば視覚芸術ならば、キャンバス上で二つの要素がひとつのまとまった調和した視覚的効果を生むことを「マリアージュ」と言う。(ウィキペディアより)
出会った当時、わたしは失恋した直後だった。
最初は友人として、
お互いメールでのやり取りを重ねていて、
彼も、何度目かの恋愛が、少し前に自然消滅した
時期だった。
クールな感じの男性だったけど、
ある疑問をぶつけてみたら、
返って来たのが、
『なんか、失恋したばかりの人の弱みにつけ込む
みたいで…嫌だから、ファンのひとりでもいいかな
って…』
フ…ファン?…何、それ?
あまりの可笑しさに、吹き出したのを覚えている。
調和した組み合わせ。
わたしはこうして、失恋を乗り越えた。
お互いの気持ちが決まってしまえば、早いもの。
あっという間に一緒に暮らしていた。
季節は春から、すでに秋に変わっていた。
独身時代から、どちらかと言えば、子供が苦手だったわたしと、クールな感じでも、意外にも子供が好きで、父親になる希望を持っていた夫。
何故、子供が苦手かと言えば、それは自分自身が、
幼少期に母親を亡くして、母親の愛情不足の中で、
成長して、「母性」って?何?と生きて来たから。
『結婚するのは、別に子供を持つ手段じゃなく、
一緒に生きて行きたいから。でも、その先に、
子供もいたなら、幸せだろうなって…』
スターバックスの座席に座って、話す内容だろうか?
でも、夫をもっと好きになった瞬間だ。
娘が生まれて、夜泣きで抱えながら、
自分まで泣いてしまった、ある夜。
不意に頬に温かい感触を感じて、
目が覚めた。
いつの間にか、ソファで、
寝落ちしていたことに気がつく。
ふと、下を向いたら、
まだ赤ちゃんの娘が、
しっかりとした眼差しで、
わたしの頬を撫でていた。
真っ暗な部屋で、
静まり返った空間に、
娘と、わたしと、
月明かりだけ。
『ああ…母親になるとはこういうことなのか…』
子供は、親を選んで生まれてくる…というけれど、
本当だろうか?
未だにわからないけれど、生活の瞬間、瞬間に、
きっと出会う運命だったのだろうと思わせてくれる
何かが、確かにある。
何かは、言葉にならない。
でもそれでいい。
マリアージュ。
もともと別々だった存在が、
あたかも、ひとつの存在になったように、
それは、
詩的、メタファー的、
なんだろうから…
こんな事を考えながら、
熱いアールグレイを飲む。
そういえば、この紅茶も
マリアージュ。
マリアージュ家の、ある兄弟は、紅茶専門店、紅茶ブランドの「MARIAGE FRÈRES マリアージュフレール」を立ち上げた。
追記) 最近はたまにスキ♡を頂く忘れてた記事を、自分でも読んでます。そして、ピン留め📌✨😊ありがとうございます🌈
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