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こびりつく媚とバレンタイン。

 今年もバレンタインデーがやって来る。
 クリスマスが終わり、年越しが終わった辺りでチョコレートの季節が、じわじわと近づいて来る。
チョコレートは大好物。
サロン・デュ・ショコラも気になってはいたけど、普段から自分用にチョコを備える暮らしをしているせいか?
熱が上がらなかった。


 市販の高級チョコレートは、ラミーさん&バッカスくん。YOUさんの声好き。


 「怖いからおばさんは集まらないで散らばって」に爆笑。集まるならクラブとかじゃなくて、ぶどう狩りか梨狩りでね、了解です。


 ある記憶に遡ってみた。


 思い返すと、学生時代を含む独身時代は騒がしく過ごしたような……今でこそ、“友チョコ“がメインなようだけど、わたしの頃は”本命“と“義理“のふたつだった。華やかな時代ならば高級なものが流行るし、ちょっと珍しくて面白いものは配るにも最適で話題も取れたりした。ただチョコレートと言えども、こだわればこだわるほど懐事情に直結し、精神的な負担も増えるから大変だった。
 大変だったと言うのは、周りに【同調する】という意味合いで、個人的には、会社の上司や同僚、しいては別部署の人達までに【チョコを差し上げる】の感覚が理解し難いからだった。
 アパレル業界はただでさえ忙しい。仕事をそっちのけで、こういうイベントに集中する人が苦手でした。素直に好きな人に告白する為ならばまだしも、(なんで義理で配る必要があるのか?)と正直思っていた。不思議と女子グループにはイベントの取りまとめが異常に好きで、かつ上手な人が必ずいて、パソコンを使ってまで一覧表を作成し、女子社員数を把握してコピーを渡してくれる人がいた。(購入先リストまで)
 ある年、【担当制】が採用された。要するに、一覧表に誰が誰にチョコを渡すか?が決められたのです。
 ここである言葉が流れる。
「また、余計なことを」と。でも、ここは不本意ながらも乗ってみようと思った。その以前、何かの時に「あなたみたいに媚を売らなくても上手く生きれる人にはわからない」と言われた事があった。どういうつもりで投げかけた言葉なのか、裏も察した上で思った。たぶん、この人はわたしが嫌いで仕方がない。


 何で、今まで媚を売らずに、生きて来たと判断出来るのか。ま、相手が言うところの媚ならば知らぬ。
 何で、媚を売れば、上手く世渡りが出来ると思えるのか。
 売ろうと売らなかろうと、上手く行く時もあれば上手く行かない時もあるから、そもそも確証などない。
 大体、媚って何ぞや。(「何ぞや」は算盤の先生の口癖だった) 
 ないものにあるかのように匂わせる手段か。
 面倒くさい。
 でも、協調性の一環だと捉えると、
 これも経験のひとつ。

                  当時の脳内再生


 トイレ休憩を一緒に行こうとする人も苦手。それくらいひとりで行けと。(いきなりですね)
 でも、サービスエリアでバスから走って「間に合った〜」と安堵な表情で個室から出て来て、洗面所の鏡の前に集う瞬間は嫌いじゃない。(何を言ってるの)


 で、バレンタインに義理チョコを渡すのは、結果的に楽しかった。(一覧表の人ありがとう)実際、その義理がきっかけでお付き合いした人もいたから。その時、ちゃんと媚を出せていたんだろうか?
正直、覚えていない。
 一般の言う世渡り上手じゃないが、媚とは時に厄介だなとも思う。人間は学習する生き物だからか、学んだことを実践したくなる、たぶん。個人的な悪い癖(自分の中)で、リップサービスで相手に関わると失敗する場合もある。ある。(もう一度言う)本来なら、軽口を投げてはいけない。その場の盛り上がりで親しくなったようなつもりになっても、冗談を冗談と受け取ってもらえる訳はない。具体的な内容は省くが「あなたにはそう思わせる何かがあるんだと思います」と返された時があって、凄く真っ当に返された瞬間から恥ずかしくて仕方なかった。それじゃあ、吐いた言葉にマウントを加えて返されただけ。もう武士のように切腹したくなるくらい恥ずかしかった。
 時間をおいて考えてみると、
「ああ、冗談が過ぎたな」であって相手は悪くない。ただ、通る関係性じゃなかっただけで、投げる相手を間違えただけ。逆に懐深く返して頂ける時は感謝しかない。
 母親に似たのか、基本的に楽天主義な性格だから立ち直るのも早いですが。
(一体、何の話をしているんだか)



 今年のバレンタインのチョコレートはこちら。




 前から気になっていた。コーヒーに合うチョコレートというのに惹かれて。

 もう過剰に包装も必要ないし、程よく小洒落たパッケージは欲しい。美味しいのが一番。そして、持ち歩くにもスマートならば夫にも渡せる。
 媚を売って3倍返しとかは期待していない。(どうしてもと言うなら謹んでお受け致します)


 どうせこびりつくなら焦げじゃない、愛がいい。美味しいやつ。





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