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本日『泥ドロップス』発売。

本日Amazon Kindleにて写真絵集『泥ドロップス』が発売になりました。
以下のリンクからご購入出来ます、日本Amazon以外全ての国のAmazonからも購入出来ますので宜しくお願い致します。

美しい彼の姿より私を貫いたのは、その所作でした。
なりたいように在ろうとする彼の手に現れた、無目的性と無関心性。
「自分の性自認はどちらでもありません。女性でもなく男性でもなく自分を『久喜ようた』として、一人の人間として見てもらえるように日々邁進し今は生きております。」
画家として、モデルとしての、物書きとしての、アーティスト「久喜ようた」の表側。
そしてふかく社会構造に失望し、決然と性別を捨て去り、強烈な生き方を選択した人間「久喜ようた」の裏側。
異物と迎合しても、完全には同化できない、まだらな孤独を湛えた「泥」
一つの世界の中で、たくさんの貴い光が踊り、時に砕き砕かれながら共鳴する「ドロップス」
蒙昧とした、美しい久喜ようたの輪郭を掴むために、東京・石垣の地を踏み抜き撮影した54枚の写真と26枚の絵を収録。
久喜ようたの中に現れた「泥」と「ドロップス」をなぞる、身体と絵の総集編、第一弾。

『泥ドロップス』キャプション

本作『泥ドロップス』は新宿と石垣島で撮影を行いました。
それは私にとっての新宿と石垣島は自分の人生と切っても切り離せない場所であるから、10代を鬱屈とし青春の真っ只中を過ごした新宿と、30代人生の荷物を失い絵を描いて生きる事が始まった石垣島のこの二つの場所でカメラの前で表現し、その土地で絵を描く。そして写真と絵を組み合わせたこの作品をかいさんにまとめてもらった。

俗であり、社会の内のようで外側で生きる人の憩う場所であり、気持ちを揺るがす魅力的な場所で、全てを泥のように一緒くたにドロドロと這って回って吐き出して飲み込んで生きる。
新宿と石垣島、都会と自然、真反対の様で生活する場所になると景色は違えど生きる事は自分である以上一つしかなくて、表も裏もセクシャリティも持病も言い訳も部屋の中も歩いてても喋っても財布の中も言葉も顔も「久喜ようた」には変わらない。生活を営む。私の生活と個の表現と社会と全てを泥にする。
そして全ての事象と思い出をドロップスの様に混ぜ合わせて出来たのがこの作品だ。

かいさんが撮影、構成をして頂きこの作品は世に放たれる事になった。
かいさんにはとても感謝している、過去のかいさんの書いたnoteを読むと私はかいさんを置いてきぼりにしたり童貞を奪っている。真逆の二人だから出来た作品を是非見ていただきたいです。
新宿と石垣島について書いた記事は6本づつ計12本マガジンにまとめてあります。
私は10代を新宿のライブハウスや路上で過ごしてました、30代からは石垣島で年の三分の一を過ごしております。そこから見えるドキュメンタリーをお時間ある時に読んで頂けると嬉しいです。
以下は私の絵のお話です、記事にたくさん絵も載っていますので今回の『泥ドロップス』に載っている絵はどの様なものなのか少しでも興味を持って下さると嬉しいです。

最初はただかいさんから「ようたさんを撮ってみたい」から始まりポツポツと飲みに行き、撮影を重ねるうちにとても面白くなってしまった。
そしてかいさんと『赤天井』というユニットを組んだ。
私に出来る事、かいさんに出来る事を尊重しながらやはり泥になって混ざって化学反応を起こした作品を出していければ嬉しいなと思っている。
次作の『泥ドロップス』の為に私たちは飛行機のチケットをもう取っているのだ、『泥ドロップス』は日本の全47都道府県で撮影をする気でいる、長く愛して貰える様に泥に塗れてく所存です。是非追ってみて下さいね。

石垣島に行く前は私は細密画を主に描いていたのだが、ライブドローイングという手法にガラリと変わった、生きてから死ぬのを知ったからライブでありたい。
きっと全国を回っていろんな人と話していろんな景色を見て生活して絵は変化を遂げる。黒一色のマッキーから始まった絵は色を増やしている。人生が写真に絵に写ってるのだなと思う。
写真絵集をこれから見てくださる方にどういう内容なのか少しでも伝わると嬉しいです、と言っても中身の分からない本に手を伸ばすのは難しいので少しでもこのnoteでSNSで展示で興味を持っていただけたらと思っております。
その為に誠実に全力でこれからも絵を描いていろんな事で表現して行きますので宜しくお願い致します。

赤天井

数日後には「赤天井」のアーティスト写真の撮影なのですが、手に持つ小物を作っております。小物というか結構大きくて尚且つ縁起がいいものが出来そうです。
その縁あってこの小道具をたくさんの人に見ていただく機会のお話が来ましたので追々そちらの告知も出来ればと思います。

それでは写真絵集『泥ドロップス』をお楽しみ下さい。

久喜ようた。

写真絵集『泥ドロップス』
発売日:2024年5月26日
著 者:赤天井(久喜ようた/かい)
発 売:Amazon Kindle版 価格:3,000円(税込)
発行元:マカロ舎
撮影地:新宿、石垣島
モデル・絵:久喜ようた
装 丁:久喜ようた
撮影・構成:かい
発行人:赤天井

【著者略歴】

久喜ようた 
東京都中野区在住、画家、モデル。
性自認はノンバイナリージェンダー、性別適合手術をし戸籍を男性に変更する。
発達障害自閉スペクトラム症(ASD)。 自分の性自認と発達障害に幼少期から世間との違和感を持ちながら二元論に捉われない絵を描く。 2020年からキューピー人形に360°細密画で描き込む作品を作り始める。 2022年その場でライブドローイングをするスタイルを確立し、ペンのみでメディウムと場所と時間を選ばない流動的で瞬間を捉えるライブドローイングで「日常の瞬間を記録する」「アートは敷居が高いという考えをなくしアートをもっと身近に」をテーマに色んな土地に滞在し創作活動をし続けている。

2022年 詩画集「石垣島、夢を見る島の真裏で。」(社会評論社)
2023年エッセイ「豚の慟哭」(TRASH BOOKS)

かい
東京都渋⾕区在住、⽩塗モデル、カメラマン、 ネオンサイン作家。
酒呑み、煙草呑み、健康体。⽥舎を憎み上京、 虚構と現実の間で⽩塗りをする。 ストリップとパイナップルが⼤好き。

2015年4⽉ 個展「四隅の落⽇」
2021年11⽉ 公募展「⾼円寺秘宝館」
2023年2⽉ 個展「巨いなる者」
2023年11⽉ 公募展「⾼円寺秘宝館」

詩画集、エッセイも発売中です。


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