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「あたらしい美食倶楽部」が京都で始まります。

「美食倶楽部」

この言葉から連想されるのは……
漫画『美味しんぼ』の海原雄山、もしくは芸術家の北大路魯山人。いずれにしても「お金持ちが究極のグルメを堪能するサロン」そんなイメージではないでしょうか。

そうしたイメージを覆す「あたらしい美食倶楽部」が京都で始まりました。場所は河原町御池、京都信用金庫の新しいビル「QUESTION」の8階が舞台です。

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それは「おいしい公民館」

美食倶楽部は、自ら食材を持ち込み、自分たちで料理をして食べられる、会員制のコミュニティキッチンです。

10mのロングアイランドキッチンに、最大130名着座できるダイニングスペース、御池通りを一望するテラス。会員になるとこの場所を使い放題。レンタルキッチンとは違い、貸切ではなく会員やその友人たちで共有しながら使う、新しい公民館のような場所です。京都の街中でホームパーティができる「セカンドキッチン」と言ってもいいかもしれません。

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この美食倶楽部のモデルは、遠い海のむこう、スペイン北部のバスク地方にあります(スペイン語でsociedad/ソシエダ、日本語で美食倶楽部と訳されます)。

いまや「世界一の美食エリア」とまで言われるバスク地方。100年以上前から、人々は夜な夜な美食倶楽部に集まり、自分たちで料理をして食事を楽しむことがカルチャーになっていました。

そして美食倶楽部は、バスクの美食地域としての成功の礎になっただけでなく、地域のコミュニティの重要拠点になりました。たとえば年に1度行われる盛大な太鼓祭りときは、太鼓隊の「部室」としても機能しているのです。

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(バスクの中心都市で"世界一の美食の町"と言われるサンセバスチャン)

毎週日曜日のミサの後、子供の誕生日会を友人家族と一緒に、美味しい魚を仕入れて仲間たちと……。様々な使われ方をしている美食倶楽部ですが、地域の老若男女が集って食を楽しむその場所は、まさに公民館。そんな「おいしい公民館」をつくることが、私たちが美食倶楽部を通じて目指していることです。

京都だからこその美食倶楽部を

これから、外でもない京都で美食倶楽部が始まります。

古くから都として栄えたこの場所には、日本中から素材が集まり、食材や加工品、料理から工芸品まで様々な食文化が育まれてきました。間違いなく、日本そして世界でもっとも食文化の豊かな場所の一つです。

いまも何百年も続く老舗が数多く残る場所。本物を知る人々が暮らす場所。そんな京都の街で、食を中心として、一緒につくるをキーとした「おいしい公民館」がどのように育っていくのか。とてもとても、楽しみです。

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(先日、関係者で試験利用をした際の写真です)

今回、美食倶楽部の立ち上げにあたって、私たちはこんな「問い」を立てました。

「美しい食ってなんだろう?」

昭和までの美食は、限られた人たちが楽しむ高級料理だったかもしれません。でも「これからの美しい食」は、きっと違う答えがあるのではないだろうか。

つくり手とつながること、サステナブルなこと、様々な人々が交わり笑顔が溢れていること……

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そんな「これからの美しい食」が生まれる場所にしたいという思いから、美食倶楽部という名前でいくことを決めました。

そして今日、いよいよ限定100名の初期会員を募集が始まりました。

私たちが用意したのは、まだ「ハコ」です。そこにどんな中身を詰め込んで「おいしい公民館」をつくっていくのか。会員のみなさんと一緒に、遊び心と食文化へのリスペクトを持ちながら、育てていきたいと考えています。

ぜひサイトを覗いてみてください。また体験会も企画していますので、是非足を運んでいただければと思います。

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