叶えたい夢【表現者:まこと】
こんにちは。まことです。今回は私の夢についてお話させていただきます。
私がかなえたい夢は「全ての子どもに夢を持たせられる大人になる」です。これだけ見ると、どういうこと?って思う方も多いと思います。
母の機嫌を損ねることは、自分の将来が終わることだと思っていた
私がこの夢を掲げる理由は私の幼少期からの日常にあります。単刀直入にいうと、私の家族は機能不全家族でした。といっても殴る蹴るという身体的な虐待が日常的に行なわれていたというわけではありません。
現在私は大学生ですが、その学費も払ってくれています。ですが、私にとって家は恐怖の対象でした。玄関の戸を超えて響く怒鳴り声、食器をテーブルに叩きつける音、私の顔や体型を嘲笑する母。とにかく家では母を刺激するものを排除することに神経を張りつめていました。私の10代の最重要ミッションは母の機嫌を損ねないことでした。
母の機嫌を損ねること。それはすなわち、自分の将来が終わることだとも感じていました。
見せかけでも平和な家庭を保つために、自分の意思を圧殺し続けました。そんな生活を続けているうちに私の心と体は疲弊していきました。眩暈、頭痛から始まり、強い疲労感、睡眠障害、起き上がることが困難になっていきました。思うように動かない頭と身体に強い苛立ちと焦燥感を覚えていました。周りの同級生達が将来に向けて頑張っている中、なんで私は何もできないんだろう。悔しい、変わりたい気持ちがあるのに動けない。行動を起こそうとすればするほど八方塞がりな状況に陥っていきました。
10代で形成できなかった土台を不安に思うけど、大切なことも学んだ
病院に行くと重度のうつ病との診断を受け、睡眠剤と抗うつ薬での治療を行っていました。私の10代はそのようにして終わりました。現在、親への感情に区切りがつき、体調も安定してきましたが、10代の成長の時間や人と健全な関係を築く練習、自己肯定感といった充実した人生を送るための土台が形成されていないため、日常生活に多くの困難があります。
病気の再発の不安もあります。再発したら就職は?医療費は?誰を頼ればいい?実家から逃げても依然私には取り除くべき問題が山積みです。健全な家庭に生まれていたら、正常な子供時代を送れていたら、そんなifを想像して、幸せな家庭に生まれた人々と自分を比べて劣等感に苛まれます。
しかしそんな中でもかけがえのない学びもありました。うつ病が悪化し、自宅療養していた際、久しぶりに連絡をくれたり、毎週のように通話をしてくれる友人もいました。精神的に荒れ切っていた私は自然と他人を遮断し、交友関係を拒絶してきました。
そんな私を見捨てずにずっと変わらない関係でいてくれたおかげで私は、「自分は独りじゃない」と自分の人生を諦めずに立ち直ることができました。どん底から独りで立ち上がることはできない。一人で生きていくことはできるが、一人で幸せになることはできない。本来は親からもらうその安心感を私は友人達からもらったということに気づけました。
経験のある私だから目指せる夢。子どもたちに幸せを諦めさせたくない
この経験から、私は親から正常な愛を受け取れなかった子どもたちに幸せを諦めさせない、初めのマイナスを限りなくゼロに近づける存在になりたいと思うようになりました。最初はこのように当事者に向けた働きかけを、そのうえでこのような毒親問題の実態を多くの人に知ってもらい、手を貸してほしいという願いもあります。
とはいっても、私もまだ道半ば、私自身の問題も全てが解決したわけではありません。事態を客観的に捉え、あの時の自分が何を必要としていたのかを解き明かしつつ、それらをこれから支援すべき子ども達にどのように応用していくかを考えていきたいです。
(編集:響あづ妙)
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