BDRに参加が決まって【表現者:まこと】
2022年度のバースデーランウェイに参加いただく表現者の皆さんへのインタビュー🎤5日目は「まことさん」にお話を伺いました✨
ーー今日はよろしくお願いいたします。
まずは自己紹介をお願いしたいんですけど、名前と、普段していること、あとは目指している夢についてお話いただきたいです。
まこと まことです。年齢は今20歳で来月21歳になります。今は大学1年生で、主に食を学ぶ勉強をしています。夢は、全ての子供に夢を描かせることができる大人になることで、ちょっとアバウトなんですけど、恵まれない環境で育った子どもたちのマイナスをゼロにしてあげられる大人になりたいと思っています。
ーーありがとうございます。
マイナスをゼロにするっていう言葉は最終面談のときから印象的だったんですけど、まことさんがそう思うようになったきっかけをお話いただけますか?
まこと きっかけは大きく分けて二つあるんですけど、最近は「親ガチャ」とか「毒親」っていう言葉がすごい話題なってると思います。私の場合はある人から見たら親ガチャに当たってるかも知れないけど、ある人から見たら外れかもしれない…そんな環境で育ってきて、結構つらかったんですね。
家族とのコミュニケーションにちょっと無理があって、体調を崩してしまったこともあったんですけど、やっぱり家族っていうのは生まれたときからデフォルトで決まってることだから、子供自身にはどうしようもないことで。
それってあまり認知されてないことだとも思うんですね。
やっぱりみんな家族に愛されて、いろんなチャンスをもらえて、いろんな努力で成功していくものだ…っていうのが一般社会の価値観としてあるけど、決してそういうわけじゃなくて、成功できなかった人とか、今評価されないような生き方になってしまってる人たちにも、なにか理由があるっていうことを知って欲しいし、同じ境遇を感じている子どもたちに対して、「自分はこういうことを思ってきた」っていう話が力になれるんじゃないかなと思ったことがキッカケです。
ーーなるほど。
まこと あとは、自分の親友のこともキッカケにあります。その子も親との関係がものすごく悪くて、問題を抱えている子だったんですね。その子たちを見ていても、やっぱり同じような教育の機会だとか、正常に機能している家庭の子供だったら普通は与えられるようなチャンスが与えられていなくて、「結局チャンスがもらえないんだったら頑張っても仕方ないじゃん」みたいな考えになっているのを見て、やっぱりこういう状況を変えていかなきゃいけないなって思うようになりました。
ーーお話いただきありがとうございます。
ご自身の経験と親友の経験から「マイナスをゼロにしたい」という想いを持たれるようになったんですね。
まこと そうですね。
ーーそんな夢を持たれているまことさんが、バースデーランウェイと出会ったキッカケを教えてもらえますか?
まこと 去年の9月あたりに一度Instagramのストーリーで広告をみたんですね。「なんか面白そうな企画だな」と思って、1回ホームページとかにも飛んで、「すごいな」って感想を抱いたんですけど、その時はそれで終わったんです。10月の終わりあたりにもう1回その広告が出てきて、読めば読むほど、今の自分とか、これまでの経験を表現できるチャンスだって思ったんです。
服って自分を表現するうえですごく重要な要素だと思ってるんですけど、ただ服を表現するだけじゃなくて、自己表現との組み合わせが、自分の意見とかを喋るチャンスとしてはものすごいぴったりなんじゃないかなって感じました。
ーー広告を2回見たことがきっかけで、応募を決めていただいたんですね!
応募に対して不安はありませんでしたか?
まこと ありましたね。やっぱり自分が伝えたいことっていうのが、どうしても一定層から受け入れてもらえないことがあって。これはしょうがないことだとは思うんですけど…やっぱり10代のときも「そんなのおかしいよ」みたいな。
否定はされないけど、つらさを受け入れてもらえなかった経験があるので、バースデーランウェイに参加したらSNSも使うわけだから、そういった意見はより顕著に出てくるんじゃないかなと思って、ちょっと怖いなって思ってましたね。
ーーそうですよね。多分不安を感じる部分もあるのかなと思うんですけど、バースデーランウェイでは一緒にやっていく人の価値観を否定しないことは何よりも大事にしていることなので、そこは何だろうな。スタッフ含めて、まことさんのことを守ってくれる人がいるって思って、安心して参加してもらえたらうれしいです。
まこと ありがとうございます。
ーーでは、2次審査の合格が決まって最終面談への参加が決まったときは、どんな気持ちを感じられましたか?
まこと そのときは「受かった!嬉しい」って気持ちもあったんですけど、最終面談の場所が大阪だったじゃないですか?
私は今、滋賀に住んでるので「どうやって行こうかな」とか「これは前日、大阪に行って泊まりで観光とかありかな」みたいなことばっかり考えてました(笑)
ーーそうだったんですね(笑)初耳でした(笑)
ちなみに前泊はされたんですか??
まこと はい(笑)前泊しましたね。
ーー最終面談の日の朝はどうでしたか?緊張はしました??
まこと やっぱりさすがに緊張は少しありましたね。でも自分の場合、10代から20才になるまでずっと長いこと、いろんな経験をしてきたので自分の感情に乗せて自然と言葉が出てくるんじゃないかな?って思っていて、やっぱりその場で出た言葉が自分の本音だからそれを伝えようかなって思ってました。
ーー実際に面談に参加してみて、どんなことを感じられましたか?
まこと 一緒に面談を受けられた表現者候補の方々が自分の目標を持たれていて、やっぱり自分には自分の視点しかないから、なかなかそういうところに目を向けられていなかったんですけど、やっぱり全員が主人公っていうか。それぞれの人生の主人公なんだなっていうのと、その主人公たちが同じ場所に集まっている…みたいな、不思議な感覚を覚えましたね。
ーーそれぞれの人生の主人公が集まっているってすごく素敵ですね。
ちなみにワークショップを受けられたと思うんですけど、そこではどんなことを感じましたか?
まこと その場で自分の考えを出すって結構難しいんだなって思いましたね。意外と自分の考えってまとまってないんだっていうことを痛感しました。
ーー突然だと余計にうまく言葉にできなくなりますよね。
最終面談の結果が届くまでの間はどんな気持ちで待たれていましたか?
まこと 最終面談のときに、すごい緊張しちゃって。言葉が途切れ途切れになっちゃったっていう自覚があったんです。自分の言いたいことの核心が伝わらなかったんじゃないかなって思ってて、「駄目だったんじゃないかな」って悶々として、「せっかくチャンスをもらえそうな機会だったのにな」ってすごい落ち込んでましたね(笑)
ーーそうだったんですね…!まことさんの感じていたこととは裏腹に実際に届いた連絡は「合格通知」だったと思うんですが、どうでしたか?
まこと 合格通知のメールの中に「マイナスをゼロにする」っていう言葉を書いていただいていて、私が伝えたいところを汲み取ってもらえたのがすごく嬉しかったですね。
それを理由に選んでもらえたことで、この考えを知りたい人がいるんだって思えたので、それも嬉しかったのと、これからこの考えをしっかり伝えていっていきたいなっていう決意が固まったときでもありました。
ーー合格通知を送った日が、このランウェイに参加する一歩目になったらいいなっていうのはすごく思ってたので、そう感じてくれてるのはめっちゃ嬉しいです。ありがとうございます。
まことさんはバースデーランウェイへの参加が決まってどんな1年を過ごしたいと考えられていますか?
まこと SNSを通して私の経験をもとにつらい状況にいる人にエールを送るっていうのも、もちろんそうなんですけど、やっぱり自分自身の気持ちに整理をつけたいなって思います。
これまでは自分の意見を言える環境だったりとか、認めてもらえる環境じゃなかったので、やっぱりこの1年はすごいチャンスだと思っています。
つらい10代はもちろんなければよかったとは思うけど、やっぱり自分が今まで経験した中で一番インパクトが強い経験だったので、それは武器にもなることだと思っているし、間違いなく誰かの助けになることだって思っているので、自分の気持ちだったり、過去のことを清算していきながらこの企画でスタッフの方とか、ほかの表現者の方たちが持ってる人生観の中にも、自分が目指す目標とか夢に対してのヒントが絶対隠れていると思っているんですよね。
それを吸収して、自分の元々持っていた考えを再構築して、将来の道しるべや、なにかに行き詰ったときに「あんな考えもあったな」って思える材料にしていきたいですね。
ーーすごく素敵ですね。これは最終面談のときからも思ってたんですけど、選ぶ言葉が洗練されいますよね。人に言葉を伝えたり、自分の考えを伝えるうえで大事にしてることってあるんですか??
まこと そうですね。やっぱり伝え方って大事だと思ってて、伝え方を間違えてしまうと、結局趣旨が伝わらなくて。これは自分の昔の経験にもあるんですけど、自分がつらいときってどうしても心がすさんで言葉が選べなくなってくるんですよね。やっぱり理解してもらうことを考えると、こちらの意見を受け入れてもらえる努力していこうっていうのは常に思ってますね。
ーー素敵な考えだと思います。お話いただきありがというございます。最後にこの記事を読んでいるみなさんにメッセージをお願いします。
まこと そうですね。このバースデーランウェイを通して、自分の過去を整理するとともに、私が経験してきた問題に共感していただき、1人でも救われる人がいたらいいなと思っています。1年間よろしくお願いします!
ーーありがとうございます。まことさんの想いを届けられるように、私も頑張ります!
(取材・文/響あづ妙)
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