脳の病気なのに精神科が対応する双極性障害その2 認知の歪み

では、最近経験した病気による異常をご紹介したい。

昨日の晩にショッピングモールのフードコートで、家族の買い物待ちをしていた。そこである少女がラーメンを食べていた。ここから(客観的視点)をもとに(罹患者の認知)と(罹患していることを知っていてセーフモードに入っている認知)の2点から書いた詩を書いてみた。

(客観的な視点) 

 女の子は中学生以上の体。濃緑の半袖半ズボン。黒のショートソックスと同色の丸みを帯びた革靴を履いていた。また黒のショートヘアに黒い瞳。肌は日焼けしていた。彼女は家族とともにラーメンを食べていた。大声もたてずオーバーアクションもなかった。

(罹患的視点)

黒き靴下から伸び出る ふくらみを帯びたブロンズの足 

月の傾きで レースのカーテンが 雪のように乱反射する頃

お前はその足を広げ 食したものを燃料にして

ユンボのごとき指で 抑えていた情動をすくい出す

 

塑像の体躯は 浮き出た汗腺のうろこで 光沢を失い

誘惑の毒を秘めた汗のたまりに 全身をひたし 悶え

この指が…と思えば思うほど 

体はのたうちまわり  体の奥底から心にもない声がでるだけ


月が ベッドの木製の支柱を 照らした時

女は 履いていた黒い靴下をかぶせると

身を清めるためと 贖罪だと 真上から喉に向けて口の中に入れ

鼻から空気を押し出して 今日という日を体に焼き付け

舌をあやつり 自分の体をなめはじた 





(罹患していることを知っていてセーフモードに入っている認知)

ブロンズ色に輝く肌を持つ乙女よ 秘めたる謙虚さよ

お前は 永い年月砂と岩の層の中で 

眠っていたではないか

はるか上にある地面からしみとおる水で 体を浴し

はるか彼方から聞こえる鳥の鳴き声に 心洗われていたはず

そのまま俗世の人間に発見されれば 仏として崇められたはず


しかし悟性から自由というものが 甘味であることを知った時

お前は すじをつくった足で己の宿命を完璧に破壊し 

人間の胎内に遁走したのだ

現にお前は食し 下賎な人間に今の幸福の笑みを浮かべているが

微笑は感謝の験ではなく 甘味なる生に酔う 己へのごまかしだ


お前はいずれこの世に 降り立ったことに 改悛するだろう

自然の摂理に気後れするほど この俗世は汚れている

偽わりを糾弾すべきか 偽りを真として己を偽るか 戸惑う

だが心配はない お前の塑像の肌が暗き輝きを放ち

罪なる足を喪に服させれば 

お前のなすこと全ては 赦免されるであろう

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