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rTMS治療経過〜双子妹の場合

こんにちは。
双極人のみっちーです。

私は一卵性双生児で、双子の妹は私より10年以上前に双極性障害II型と診断されています。

妹は今年私と入れ替わるように鬱に落ちてしまい、私が劇的に回復したrTMS治療を勧め、今年6月からrTMS治療を受け始めました。

一卵性の双子でもrTMS治療効果の現れ方には違いがありましたが、結果は妹も治療開始から4ヶ月弱で鬱を抜けすっかり元気になりました。

今日はその妹の治療経過についてまとめたいと思います。


妹の双極性障害の治療経緯

妹は双極性障害を発症する10年くらい前から鬱症状が出ていて、後半は通院をしていた記憶です。

双極性障害発症から最初の5年間くらいは秋から春にかけて鬱に落ちていることが多く、春から夏はイケイケの軽躁状態というパターンを長く過ごしていました。季節連動型でした。

その躁と鬱の波は次第に大きくなり軽躁エピソードのハイテンション行動はエスカレートし、一時は躁で入院しました。その後の鬱エピソードで仕事に行けなくなり休職することになりました。

妹は鬱抜けした後に幸運にも子どもを2人授かることができ、出産後は明らかな躁も鬱もしばらくは現れていなかったと思います。ちなみに、第一子を授かる前の不妊治療を開始した頃から躁鬱の波を抑える気分安定剤を飲まなくなっていたと思います。

妹は出産後もずっと落ち着いていました。気分の波は起こらないの?と聞くと「上がりすぎないように、躁にならないようにコントロールできるようになってきた。躁さえコントロールできれば重い鬱にはならない」と言っていました。

大きな波がないまま、数年が過ぎていきました。

彼女はここ2〜3年くらいはずっと元気でちょっと軽躁気味に見える状態が続いていました。昨年秋に1度3ヶ月くらい鬱エピソードがありました。その時は私が効果を感じていた藤川理論を勧め、彼女も藤川理論を初めて1ヶ月半くらいで鬱抜けし元気なりました。

その後はまた軽躁状態と感じる元気いっぱい活動的な日々が続き、今年6月ごろに急にどーーんと深い鬱に落ちました。

彼女は姉の私がrTMS治療で劇的に鬱抜けし元気になったことを間近で見ているので、同じ病院でrTMS治療を受けることを勧めるとすぐに通院し、すぐにrTMS治療を受けることになりました。

rTMS治療開始からの経過

rTMS治療は30回が1クールで、週に最低3日以上、できれば週に4〜5日の頻度で継続的に治療を受けることで効果が出ると言われています。1クール30回の半分、15回の治療が終わった時点で医師の治療効果の中間評価があり、残り半分を継続実施するかどうか判断を受けます。

主治医の野田先生曰く、効果の出る方の場合、10〜15回くらいで「少し眠れるようになってきた」などの効果を実感し始めるくらいが普通だそうです。これまでの先生の治療経験では30回くらい治療を続けると全体の20%くらいが「寛解もしくはほぼ寛解」、50%くらいが「寛解まではいかないが、鬱が改善されていることを実感」、残りの20%くらいは「鬱の改善が感じられない」という結果になっているそうです。

妹のrTMS治療経過をざっくりまとめると、治療開始前の鬱の重症度は「中等と重症の間、やや重症寄り」からのスタートでした。15回のrTMS治療終了時点で若干改善され、30回終了時点で「ギリギリ軽症範疇に入った」という経過です。

【鬱の重症度を測るアセスメント結果の推移】
治療開始前 31
 ↓
rTMS15回終了時点 26
 ↓
rTMS30回終了時点 21

31という数値が「中等と重症の間、重症寄り」で、21は「ギリギリ軽症の範囲」だそうです。なお、10くらいまで下がると「かなり楽になった」と体感できるそうです。

31→21だと「改善はしているが、鬱がだいぶ楽になったとまではいかないレベル=部分的な改善」という結果です。当の本人は30回の治療終了直後は「全然良くなったように感じられない」と言っていました。しかし30回の治療が終わった3週間後に鬱抜けしました。

主治医曰く、30回のrTMS治療が終わって1ヶ月くらい立ってから鬱抜けするパターンの患者さんが過去にも何人かいらっしゃるそうです。rTMS治療中にあまり効果を実感できなくても終了後しばらくしてから効果が現れるケースがあるそうです。

また、妹はrTMS27回目くらいの時点から気分安定剤のラミクタールの服用を併用し始めたので、ラミクタールとの相乗効果もあったかもしれません。ラミクタールは25mgから開始し、50mgに増やしたあたりから鬱抜けしていました。その後100mgまで増やして維持しています。

まとめ

妹の場合は、30回のrTMS治療を受け終わった時点では鬱が改善された実感がありませんでしたが、その3週間後にすっきり鬱抜けしました。

一方、一卵性双生児の私は治療開始から4回目で劇的に鬱抜けし、その後15回でrTMS治療を終了しています。

DNA完全一致でもここまで効果の現れ方に差があったことは驚きです。この差がなぜ生まれたのか、私なりに考えてみました。

妹のrTMS治療経過からの考察

※私個人の考えです。

妹のケースで治療効果が出るまで時間がかかった要因として以下のことが考えられます。

1.妹は私より双極性障害罹患歴が10年以上長いこと。
2.妹はrTMS治療開始時点では抗うつ剤も気分安定剤も服用していなかったこと。
3.rTMS治療中に、10日ほど治療を中断した期間があったこと。
4.後半15回の治療に通う頻度が落ちたこと。
5.妹が「私には効かない」と思い込んでいたこと。


このことから、rTMS治療の治療効果を最大化するために以下のポイントが大事だと考えます。※全て私の私見です。

・1クール30回の治療は、途中で中断せずに週4〜5回のペースで通い切ること。
・抗うつ剤や気分安定剤との併用。
・時間差で効果を実感できることがあるので、治療中はできるだけ「全然効いてない気がする」など悲観的なことを考えないこと。

rTMS治療効果は「効きやすい体質かどうか」にもよるらしいです。良く効く人もいれば穏やかに効く人、全然効かない人もいる、薬も同じですね。

rTMS治療は効果が出る可能性がある方が多いと思います。野田先生の臨床結果では鬱症状が「期待した通りに改善した」「期待値までは届かなかったが部分的に改善した」を合わせて80%とのことですから、効果の高い治療と言えると思います。

rTMS治療が私と同じように双極性障害、鬱症状に苦しまれている方の選択肢の一つになればいいなと思っています。

rTMS治療体験談についてなど、ご質問がある方はぜひコメントお寄せください!

最後までお付き合いありがとうございました。







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