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飼育日記「めだかのきもち」穀雨🌿選別するとは🎭東京都美術館〜日暮里

夜明けが早まっていて、5時過ぎにはもう明るい。初夏らしい爽やかな朝。

昨年、黒メダカの中に出現した綺麗なネイビーブルーの若魚が抱卵を始めている。どんな稚魚が生まれるのか、興味深いけれど…余計な手出しは避けたい。

でもちょっと見てみたい。

夜明けと共に 次々と抱卵が始まる
繁殖に集中できるよう 抱卵が一通り済んだ頃餌を撒く

ネイビーブルーを固定するには同色の数匹を隔離するべきか?でも中に♂がいるとは限らない。抱卵中の一匹を隔離して卵を採取?それではストレスを与えてしまう。このところ毎朝逡巡している。

改良メダカが大ブームだ。突然変異からさらに選別を重ねて、新種を作り出すのに大変な努力と時間を重ねるのだろう。

選別する、ということは夥しい数のはじかれる個体がいるということだ。それらはどうなっていくのだろう。いつも気になっている。

我がメダカ鉢の黒メダカもいろいろな姿を見せる。シュッとしたbodyで、背中の黄金色に黒の模様がくっきりと浮き上がる、イケメン。ぷっくり艶かしく、♂を惹きつけずにはおかなそうな美女もいる。

仲間が繁殖の季節を迎えても、体が小さいままのメダカがいる。オタマジャクシ体型のひょうきんな子も時折現れる。

美形の黒メダカは目に楽しいけれど、色々いていいのではと思う。このメダカ鉢にルッキズムを持ち込みたくはない。それぞれの命を全うしてほしい。

選別を重ねた先にあるのが、美しい見た目だけとは限らない。生存をしていく上でネガティブな性質が濃くなることもあるだろう。

可愛らしさで人気のダルマメダカは水底に潜るのが苦手なので、外での冬眠は難しい。スモールアイは視力が弱く、餌を探したり天敵から身をかわすのに不利。豪華過ぎるヒレを持つものは、ヒレの病気に罹りやすく、繁殖が難しくなることもある。

ビジネスとしての成功、見た目の美しさを追求する人間達に、自然の摂理から遠くに誘導されていく命たち。

そもそも彼らが生きる自然環境を奪ったことが罪深い。

観賞魚店に並ぶ、一匹数千円もする改良メダカ。キレイだなあとうっとり眺めて、違う世界の話だと、通り過ぎている。

はてさて、我がメダカ鉢に現れたこの美しいネイビーブルーはどんな子孫を残してくれるのか。

興味、楽しみは尽きない。

             🎭

織りの先生から案内状を頂き、久々に上野に行った。東京都美術館の、モダンアートの膨大な作品群が並ぶ1Fの会場を抜けて、地下のギャラリーへ。ここが一番見応えがあった。先生の分身のような、作品が、薄暗い会場の奥で光を放っていた。     [モダンアート展 〜'23.  4.  16]

タイトル "birth"  永井ひとみ
蜂巣織
卵から生まれたのは
鳥のような 海の生き物のような 魂のような…
鳥の足にも見える脚
ウィーンの大使館での個展に備え 手荷物で運べるよう
お庭の桜の枝で ご主人が作られたとか

いつもながら独創的で、夢の中に浮遊するような、素敵な先生の作品。すでに多くの作品が世界を回り、各国の美術館に納められている。

のんびり美術館巡りをする人達で賑わう界隈に、欧米からのグループツアーや家族連れが、かなり戻ってきている。アートに引き寄せられた人々の節度ある、ゆったりとした歩調を、校外学習らしき学生のグループが賑やかに追い越して行く。

今度は時間に余裕を持って来てみよう。

             ✂️

日暮里に回って布探し。客が減ったコロナ禍ではひとり体制だった tomato の長いカット台に、布捌きをする男衆が戻っている。彼らの手際の良い仕事ぶりはいつも惚れ惚れする。

洗いをかけたリネン 定番の好きな色ばかり

それにしても、メーターあたり700円近くも上がったリネンの価格に愕然。厳選して5種、計25m程のカットを依頼、配送してもらう。想定外の出費増は痛いけれど、好きな布には抗えない。少しも無駄にせず、使い切らねば。

3年間中止が続いたイベントがようやく再開の運び。気分を上げていこう💃

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