🎻Adagio(Albinoni)

"アルビノーニのアダージョ🎼

何度も聴いていて耳に馴染んでいるのに、曲名を知らないことがある。先日、フォロー中の方のnote で初めてこの曲の名を知り、スマホで聴き比べをしてみた。

演奏者によって、テンポも印象もこんなにも違うものかと思う。録音の質の差もあるだろう。

📱…Adagio は "ゆるやかに"という、譜面に付けられる指示だが、イタリア語の ad agio は本来"心地良く" の意味で、ゆったりと心地良いテンポの楽曲をAdagio と呼ぶ。

Albinoni はバロック音楽の作曲家(1671-1751)。
1958年、イタリアの音楽学者 Remo Giazotto (1910-1998) が、ドレスデン国立図書館の廃墟(第二次世界大戦で空爆を受ける)で、偶然発見したAlbinoni の楽譜の断片から復元した、と発表したが、後にその話は創作で、Giazotto自身の作曲とされている。…📱

瓦礫の中で発見した、アルビノーニの自筆譜の断片から編曲した、というstory が、当時の人々を熱狂させたであろうことは想像できるし、Albinoni の伝記を書くほど心酔していたGiazotto が、忘れられた作曲家の名を世に知らしめようとしたことも理解できる。

そのようなstory がなくても、世紀を超えて人々を感動させる名曲であることには変わりなかったろうが、話が創作である事がバレた後の、Giazotto の思いは後悔だったのか、それとも "してやったり" だったのか、とても興味がある。

「忘却の淵から救いたかった。… 私自身の純粋な楽しみでもあった」と彼は亡くなる数年前コメントしている。

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カラヤン指揮のベルリンフィルの演奏が、まさに文字通り耳に心地良く、つい繰り返し聴いてしまう。短調の、もの哀しい旋律は、感情を揺さぶられるようでもあり、すごく落ち着かせてもくれる。

Adagio Karajan    1995年
全世界で500万枚以上売り上げたアルバム

そして辿り着いたのが、クロアチア人のチェリスト Stjepan Hauser 。ザグレブ・シンフォニック・オーケストラとの共演では、チェロとオルガンの掛け合いに、聴くたび(そして映像を見るたび)込み上げてくるものがある。心に沁みる。

指揮 : Elizabeth  Fuchs

Adagio の演奏は　コンサート中盤

「チェロは私にとって最初で最後の"女性"」
情熱的な演奏スタイルを問われて

Swan Lake、Nocturne in C Sharp Minor、G線上のアリア、Godfather、アランフェス協奏曲、Livin' la Vida Loca、Smooth Criminal…クラシックのジャンルに留まらない、彼ならではのチェロは、とても新鮮に感じる。

「クラシック　ラテン　ロック　モリコローネ　ダンス　オペラ
チェロはあらゆるジャンルをカバーする」

「3歳の時　ラジオでサンサーンスの白鳥を聞いた
水面の白鳥が目に浮かんで　チェロを弾きたいと思った」

チェロを恋人のようにかき抱き、情熱的に、時に殉教者のような面差しで奏でるHauser を、雨模様の今日、飽きずに聴いている。いや、眺めている。

Adagio(Albinoni)は、映画の悲劇的な場面や葬送の折によく使われるようだが、私には、死者ではない、誰かを恋い慕わずにいられない、深い情動を呼び起こす曲に感じる。

我が"ご機嫌リスト"に、またひとつ加わった音。

　　　　　　　　　　☘️YouTube☘️

🎻HAUSER-Adagio(Albinoni)  

Live in Zagreb での演奏。　　6:57

🎻HAUSER-Rive in Zagreb  Full Classical Concert 

Orchestra、指揮 、choir、少女のソロ、バイオリン、ギターとの競演…全て素晴らしい❗️1:31:25

🎻Hauser & Friends  Gala Concert at Arena Pula 

バイオリン、ピアノ、アコーディオン、ギターと競演。華やかな女性アーティスト達との、視線の絡み🍷「まるで愛を交わしているかのよう」(コメントより)　　　１:57:35
Adagio はアンコール曲。

🎻HAUSER-The Player's Story(Full Version)

(白鳥の湖演奏の映像で始まる本人の語り👍🏼)
チェロとの出会い、チェロへの思い、昨年解散した、ルカとのデュオ・２CELLOSが起こした奇跡…クラシックの世界で高い名声を得た彼が、何故他ジャンルの曲を弾くのか…まで、余すところなく。　　38:18