【ペット先進国の暮らし#2】 殺処分ゼロの国ドイツと日本の違いを考える
こんにちワン!
株式会社バイオフィリアのマスコット犬、ココです。
noteの編集担当をしています。
今週末は衆院選の投票日ですね。
街中でも演説をしている政治家の方々をよく見かけます。
実は、ココも影からこっそりと見ています…。
あまり大勢の人に見つかってしまうと可愛さで演説どころではなくなってしまいますからね
U(^・^)U
ココが注目するのはやっぱり動物愛護に関する政策。
自民党は不適切な動物取扱業者への対応を強化すると主張、れいわ新選組は期限のない公的シェルターの設置を唱えるなど、どの党も動物愛護政策は重視しているようです。
日本も少しずつ動物に優しい国を目指して法改正へと歩みを進めているのです。
ココはこういうニュースを見るととても嬉しくなります!
世界には、そんな日本が手本にすべきペット先進国と呼ばれる国があります。
先週のドイツのお話は読んでくださいましたか?
ペット先進国ドイツのワンちゃんとの暮らしについて投稿したので、良かったら読んでくださいねU(^・^)U
今週はそのお話の続きです!
殺処分ゼロの国の動物保護についてお話します。
きっと皆さんの中にある保護犬に対するイメージが変わると思います。
良かったら最後まで読んでくださいね!
◯ドイツは殺処分ゼロ?
日本では、一体何匹のワンちゃんやネコちゃんが殺処分という形で命を落としていると思いますか?
環境省の統計によると、2019年4月1日から2020年3月31日の期間に32,743匹ものワンちゃんやネコちゃんが殺処分されています。
これだけの命が失われているという現実を私たちは重く受け止めなければいけません。
というのも、ペット先進国と呼ばれるドイツでは殺処分数がゼロなのです。
「どうしてこれほどまでに違うのか」という疑問を持ちませんか?
では、どうしてドイツは殺処分ゼロを保つことが出来ているのでしょうか?
ココがその理由をお話しします。
日本でも取り入れて欲しいお話がたくさん出てきます!
◯殺処分ゼロの象徴「ティアハイム 」
早速ですが、どうしてドイツの殺処分数が「0」なのか。
その大きな理由の1つが「ティアハイム」の存在です。
(写真引用元:https://tierschutz-berlin.de/)
ティアハイムは、ドイツ語で「動物の家」という意味です。
つまり!ワンちゃんやネコちゃんたちの保護施設のことなのです。
法律的な定義は「10頭以上の動物を飼育している」「動物と飼育方法の専門知識を持っている」「専門知識があると行政の獣医師に認められている」施設のことを指します。
全国に500か所以上存在していて、その規模は様々です。
働いている人のほとんどがボランティアやインターンとなっています。
また、運営資金の大部分が、企業や市民からの寄付と遺贈となっています。
ティアハイムベルリンというヨーロッパ最大級の施設では、施設の一部(猫舎)にペットフードの企業名をつけることでスポンサー料金を受け取っているというパターンもあるそうです!
また、ティアハイムベルリンの敷地面積は約16ヘクタールと、およそ東京ドーム3.4個分もの広さなのです。
中には、ワンちゃんやネコちゃんだけでなく、おサルさんから爬虫類まで約1,400頭もの動物たちが暮らしています。
もちろんこれだけの動物たちがいるということは従業員数も多いのです。
160名の職員のほか、500名ものボランティアが働いているそうです!
前回紹介した「犬税」もティアハイムの運営に使われています。
納税をすることが、保護犬ちゃんや保護猫ちゃんの力になると思うと、
とっても嬉しい仕組みですよねU(^・^)U
なんと、ティアハイムの原型と言われる施設が設立されたのは1839年なのだとか。
なかなかに古い歴史を持っている施設なのです。
日本で最初に保健所が設立されたのが1937年のことなので、100年近く違いますね。
では、皆さんは保護施設と聞くと、どのような施設をイメージしますか?
たくさんのワンちゃんやネコちゃんが狭いケージの中で1つの部屋にたくさん生活しているというようなイメージはありませんか?
ココも、そのようなイメージがあります…。
しかし、ドイツのティアハイムはそんなイメージとは全く異なります。
◯保護施設での暮らし
ティアハイムには狭いケージはなく、それぞれの動物たちに合った生活環境が用意されています。
イヌ棟は、社会性を身につけられるように、お互いの顔が見えるような造りになっていたり、思いっきり走り回ることができるような広場もあります。
(写真引用元:https://tierschutz-berlin.de/)
もちろんお散歩をしてくれるボランティアの方もいます。
ネコ棟では、譲渡可能なネコちゃんたちはガラス張りの広々とした部屋に住んでいます。
キャットタワーがあったりと、ネコちゃんたちには堪らない空間があります。
(写真引用元:https://tierschutz-berlin.de/)
一方で、野良生活が長くて人慣れしていないネコちゃん用のスペースも完備されているのです。
施設によっては譲渡が目的ではなく、老犬ホームや老猫ホームのようなものもあります。
ドイツの保護施設では、その子に合った暮らしが用意されているのですね。
ココもティアハイムに行ってみたくなりました。
きっとそこで暮らしているワンちゃんやネコちゃんはみんな健康で元気いっぱいそうですよねU(^・^)U
実は、このティアハイムがあることで、日本とは異なる点がもう1つあります!
それがワンちゃんやネコちゃんの迎え方です。
これが殺処分ゼロに大きくつながっているのです!
◯譲渡率が〇〇%!
日本では、ワンちゃんやネコちゃんを迎える時、ペットショップに行かれる方が多いと思います。
しかし、ドイツではブリーダーさんやティアハイムから迎えることがほとんどです。
ドイツにもペットショップはありますが、生体販売をしておらず、ペット用品を購入する場所として利用されています。
そして、なんと言ってもティアハイムの譲渡率は非常に高いのです!
環境省のデータによると、日本の譲渡率は約50%ですが、
なんと、ティアハイムは90%を超えるそうです!
それって誰でも簡単に里親になれちゃうってことじゃないの?
と、思った方もいるでしょう。
しかし、そういうわけではありません。
家にいる時間や家族の中に動物が嫌いな人がいないかなど、家族構成や住居環境など様々な質問がされます。
1日8時間以上家を留守にする場合は、引き取ることができないのだとか。
もちろん日本でも保健所や保護団体から譲渡を受ける場合は同じように条件があります。
しかし、ドイツほどの譲渡率を達成できていないのが事実です。
ココが思うに、ドイツ人と日本人にとっての「当たり前」が違うという点が大きいと思います。
日本では、ワンちゃんやネコちゃんを迎えたいと思った時、真っ先にペットショップを思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、ドイツ人にとっては、真っ先に思い浮かぶのが「ティアハイム 」。
市民にとって、とても身近な存在なのです。
日本でも「保健所や保護団体から譲渡を受ける」という選択肢が当たり前になれば、譲渡率は上がるのではないでしょうか。
◯日本がペット先進国になるために
冒頭で、日本も動物に優しい国を目指しているというお話をしましたが、日本にもティアハイムのような素晴らしい保護施設は増えているのです。
例を挙げると、岡山県の「ティアハイム小学校」。
ここまで話してきたティアハイムという名前がついています。
ティアハイム小学校は、岡山県にある廃校を活用した保護施設で、
校舎を活用した、ワンちゃんやネコちゃんが広々と生活できるような環境があるそうです。
「保健所や保護団体から譲渡を受ける」という選択肢が当たり前になればと言いましたが、このような施設の存在を広めていくことも、日本人にとっての当たり前を変える大きな1歩になると思います。
保護施設を広めることも含まれますが、日本がペット先進国になるためには、「保護動物のために」という想いを広める必要があります。
ドイツでも、多額の寄付金やボランティアの存在があるからこそ、ティアハイムのような施設が運営でき、殺処分ゼロを実現することができているのです。
だからこそココは、日本の保護動物たちの現状を伝えて、皆さんにもそれを周りの人たちに伝えていってもらいたいのです。
きっとこの記事を読んでくださっている方は、「保護動物のために」という想いを持っている方だと思います。
現実に殺処分ゼロの国があるということは日本でも叶うことなのです。
ココは皆さんと力を合わせて日本から悲しい理由で命を奪われてしまうワンちゃんやネコちゃんを減らしていきたいです!
今回、2週間にわたってドイツのワンちゃん事情について紹介しました。
今回紹介したティアハイム…素敵な施設でしたね。
そして、ドイツのペットフレンドリーさにココは震えました。
日本でも、動物保護活動に積極的な文化ができると嬉しいですね。
また、先ほどお話したティアハイム小学校には、購買部というものがあり、ネコちゃん用のおやつセットなどを販売しています。
その販売利益の100%が保護猫たちの健康的な暮らしを支え、新しい家族のもとへ繋ぐ活動資金として使われるそうです!
先ほど「保護動物のために」と書きましたが、こういった形でも想いを届けることができるのですね。
ココは、ティアハイム小学校のような施設が増えて欲しいなと思いました!
そして、保護施設から新しい家族を迎えることが日本でも当たり前の選択肢になってくれればなと思います。
いつか日本の殺処分がゼロになる時が来れば、
きっと幸せなワンちゃんやネコちゃんの笑顔をたくさん見ることができるかもしれません。
その時まで、ココも勉強を続け、会社と一緒にすべての動物を幸せにするために尽力したいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました。次回もお楽しみに!
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