帝国神霊学院 第五章 敗れし武者の、怨念の日々
吹き荒ぶ雪山の中、足を引きずる植芝盛平と若干顔に疲れが出ている瀧少年。二人を励ますように星天学が歩みを進めていく。もう二日間も雪中行軍をしている。
「先生、もう休みましょうよ」
瀧少年が情けない声を出す。
「まだまだ、戦いはこれからじゃて」
植芝盛平が口を開けて笑った。
「本当にこの辺りに彼奴ら拠点があるんでしょうかなあ」
星天学は腕を組んで首を傾げた。
吹雪はますますひどくなっていき、三人の息を凍り付かせた。先日の激闘のあと、星天学が彼奴らの拠点を霊視したのである。周囲の気