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花譜「怪歌」感想と廻花について

はじめに ここでは、2024/1/14に行われた花譜ワンマンライブ「怪歌」について、一観測者の立場から、前半は視聴中の自分の考えを振り返る形で、そして後半は自分の廻花の受け止め方を考える形で、思うことを書いていこうと思う。 重要な前置きをしておくと、これを書いている今、私は廻花がどのような存在でそれをどのように受容していくべきか、その答えを持ち合わせていないし、拙速に答えを出そうという気にもなっていない。そもそもまだライブパンフレットを手に入れていない。 ただ、この文章を書

    • VTuberについて考える(追記)

      先日下の文を書いてあらためて思ったこと、書ききれなかったことを書いていこうと思う。 以降、下の文(主に「VTuber"が"演じる」の項)を読んでいただいていることを前提とする。 VTuberがそこにたしかに存在する単一個人である、という前提/暗黙の了解を我々視聴者とVTuberらクリエイター側が共有することによって、はじめてVTuberが他の役を演じることがあり得る、というのがおおよその主張だが、これを「キャラクターを二重に纏う」と表現したい。 その例は上の記事で挙げたが

      • 花譜とその不思議な魅力について

        音楽を中心とした活動を行い、先日5周年を迎えたVTuber/Vsinger、花譜。 これは、花譜公式YouTubeチャンネルの概要欄に書かれている一文(2023/10/23現在)である。私はこの一文に花譜のVTuberとしての在り方がよく表れているように思う。 ここでは、花譜の存在をVTuberの中に緩く位置づけ、またその表現を考えることを通じて、その魅力の再発見を試みたい。 ※VTuberに関連する多少メタい話をしています。ご注意ください。 VTuberについて・その

        • 小説『過去を喰らう』読書感想文

          ※小説『過去を喰らう』の最終ページまでのネタバレが含まれます。 ※いわゆる「魂」の話をごく少しだけ(花譜公式に言及されている程度)ですがしています。 ご留意願います。 リュッカ・ボーグは何のメタファーなのか リュッカ・ボーグは「過去」である  作中で、主人公・雨流優花のある時点での人格をコピーしたAIシステム・リュッカ・ボーグは、そのままの意味で優花の写し身でありながら、その時点で分岐した有り得たかもしれない未来の可能性を提示するものであった。     リュッカは、雨流

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