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演技のスパイス

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演技について感じたこと、考えたことなどのまとめです。俳優さん、演出家さんなどをはじめ、モノを創ることに興味がある人になにかのヒントになることを目指して書かれた記事たち。
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#演技

ワンスペース問題の考察/どうやって相手に近づいたらしんどくないんだろう? 

ワンスペース問題の考察/どうやって相手に近づいたらしんどくないんだろう? 

2021年12月27日のツイートより

今日は「ワンスペース問題」について書いてみたい。と、この話を始める前に断っておくとこれは完全に僕の造語だ。「なんだそれ?」だと思うのでまずはそこから説明したい。

多くの俳優に対して僕はよく「相手をよく見て」「よく聞いて」「よく受けて」という意味のことを言うが、そうすると人によっては「目を逸らさずひたすら相手を見つめ続ける」現象が起きる。正面を向いて相手役を

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公演期間などに思うことども

公演期間などに思うことども

2021年12月27日のツイートより

公演中に考えたことをいくつか。

まず、俳優には本番を通じて伸びていく力があると思う。若くて、経験の浅い俳優なら尚更、飛躍の程度も大きいと思う。だから伸びる時期、成長する時期にちゃんと間を空けずに良い現場を重ねて欲しい。どんなスポーツでも始めたばかりの最初の数年で技術が飛躍するものだから。それと同じようなことが演技においても起きる。

逆に言えば、最初の数年

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受動/能動の境界線から離れて

受動/能動の境界線から離れて

2022年10月12日のツイートより

「語るからだ」vol.2 を昨日、盛況のうちに無事、終えました。正直、人が集まるのか当初は心配だったのですが、結構俳優さんの中にも自分のからだを見直したい、発見を得たい、という願望は強くあるようで企画としては間違えてなかったのかな、と。概ね、好評をいただけたようでしたし、休みを挟みつつ月1ぐらいで続けられたらいいなー、と片山さんと将来を展望しております。今回

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自分の声、パワフルさとリアリティ。

自分の声、パワフルさとリアリティ。

2023/06/14のtwitterより

パワフルな演技とリアリティのある演技、いつでもこの2つの両立は難しい。騒がしく大げさな演技をすれば、不自然で、リアリティの無いお芝居になってしまうし、かといって自然さを追求して演じれば、スケール/サイズの小さな演技になってしまう。どう解決すればいいのか?

結論から言えば、リアリティを犠牲にしてでもパワフルでスケールの大きな演技をやってみたり、あるいは、

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