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一睡も

わたしは怒った。

君に対して、不満をぶつけた。

「嫌いなんでしょ」
「好きなんて私が言ってって頼まないと言ってくれない」
「会えないから通話したいのに今日もか…って言われてわたしはすごく悲しくなったよ」

「君なんか早く消えちゃえばいい」
「大嫌い」

勢いに任せて言った。

彼はそうかと一言だけ言った。

言うだけ言ってすっきりした?と言わんばかりの「そうか」

わたしはさらに腹が立って電話を切った。

「ごめん」と一言LINE

いつも使っているおやすみのスタンプ

彼は寝た。

わたしは一睡もできなかった。

また勢いに任せて嫌われるようなことをした。

後悔、後悔、後悔。

寝ようにも寝れない。

わたしは不眠症だ。

体は疲れているなのに、寝れない。

明日は朝から大事な用があるのに。

ずっと頭がぐるぐる、目の中がチカチカする。

気持ち悪くて、泣いた。

大人な彼と幼稚なわたしの恋愛はいつもちぐはぐだ。

毎日、彼の事を想って、ふっと消えたくなる。

多分彼は気にしないまま日常を過ごし、わたしを忘れてしまうんだろうな。

彼の事だけで頭がパンクして、結局寝れないまま朝を迎えた。

「通話したい」

「ごめん疲れたから寝たい」

「話したいことがある」

「気分が沈んでる」

「わたしのせい?」

「疲れたから」

「そっか」

「おやすみ」

ああ、わたしのせいだ。

わたしと付き合うことが無ければ、彼の心を傷付ける事も

精神異常者の彼女ではなく、普通の彼女だったろうに。

彼が苦しむこともなかったのに。


ねえ。

今日は寝るために薬を飲んだのに、なんで効かないの?

また今日もぼろぼろに泣いて、生きていくの?

仕方ないよ、いつもわたしはギリギリで生きてるじゃないの。

はやく死ねたらいいのに。

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