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「オカマにだけはならないでくれ」と言った父

幼い頃、いわゆる「オカマ」と呼ばれるタレントが面白おかしくテレビに出てくるようになった時のこと。

父が露骨に嫌そうな顔をして、私や弟に「頼むから、あんなオカマにだけはならないでくれ」と言ってきたことがありました。

特に、私は長男だったため、念押しをするように強く何度も言われました。

その時は、「別に自分は男として生きているし、女の子のことが好きだからな〜」とそれほど重く受け止めてはいませんでした。

しかし、大学に上がり「LGBTQ+」の授業を受けて、「性のあり方ってこんなに多様なのか」と驚きました。

そして、当時の父親の発言がいかに差別的であったかを痛感したのです。

ですが、父もそれを差別と思って言っていたわけではないでしょう。
いわゆるジェネレーションギャップというやつです。

父としては幸いかもしれませんが、私は男性として、女性と結婚し、嫁に入ってもらいました。

しかし、たまに自分の性別について考える時があります。
「本当に”男”なのか?」と。

「”男”という役割を演じているだけではないか?」とも。

生物学的には、身体の特徴から言っても”男”なのですが、いまいち”男”という実感がないというか、「男女」という線引きをしたくないなあ、という気持ちが強まっているこの頃です。

あなたは自分の性別についてどう思っていますか?

私はまだ彷徨っています。

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