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【MLB】最も誠実なファンベースを持つ球団はどこなのか

2024年のMLB、みなさんはどの球団を応援しますか?

古くからMLBを観戦している方であれば、すでに素敵な贔屓チームをお持ちかもしれませんが、私のようにオオタニサンのエンゼルス移籍からMLBを本格的に観始めた方ですと、「山本由伸も加わったしクソ強いしドジャース応援しようかなあ。でもなあ、ミーハーみたいで嫌なんだよなあ…。エンゼルスを裏切るようでわりぃ…。」と葛藤されているかもしれません。自分だけかもしれませんが。

贔屓を大好きな選手の移籍先に変えることは何の問題もないと思います。ただ球団の魅力には選手の良し悪しや強さに加えて、忘れてはならない重要な要素が一つあると思います。

それは「ファンベースの誠実度」です。

ファン(特に現地のファン)が熱狂的でないと盛り下がりますよね。オオタニサンの「伝説の一日」と呼ばれるデトロイトでのダブルヘッダーで、スタジアムのスカスカ具合を見たときはやるせなさを感じました。いくら治安が悪い+デイゲーム+負け越しのシーズンだったとはいえ、デトロイトのファンにはもう少し球場に足を運んで欲しかったなあと(何様や)。

そこで「チームの負けが込んでいるときに球場に足を運ぶような、誠実なファンベースを持つ球団がわかれば良いなあ」と思い、とある指標をつくってみました。それがこちら↓

この指標が大きいほどファンベースが誠実であることを意味します(少なくとも本note内ではそうします)

観客動員率はファンベースの誠実度を測る上で有用ですが、強くて魅力的なチームに人が集まるのは明々白々のこと。先述の通りチームが弱いときに球場に足を運ぶドMさんこそ理想的なファンといえます。よって分母に勝率をとることで、より勝率が低いチームが高く評価されるようにしました。

誠実度の向上のためには、①観客動員率を増加させる②勝率を減少させるという二つのパターンが考えられます。

また仮に勝率が伸びたとしても、勝率の伸びを観客動員率の伸びが上回ればファンベース誠実度は向上します。

実例を見てみましょう。観客動員率が80%の場合です。この場合、例えば勝率が50%なのか40%なのかによってこの指標は変動します。前者は観客動員率80%÷勝率50%で誠実度は1.6、後者は観客動員率80%÷勝率40%で誠実度は2.0となり、後者の方がより誠実なファンベースを持つと判定できます。

観客動員数ではなく観客動員率を採用したのは、大きなスタジアムを持つ球団が有利にならないようにするためです。トロピカーナ・フィールドとドジャー・スタジアムでは収容能力が2倍程度離れていますからね。

もちろん色々ツッコミどころがある指標だということは理解しています。観客動員率はチームの勝敗以外の要素からも影響を受けますもんね。立地、チケットの値段、対戦相手、オーナーがジョン・フィッシャーであるか否か。

なのであくまで参考程度に。もし今シーズンどの球団を中心に観ようか迷っている方がいらっしゃれば、少しでも助けになれば幸いです。

では実際に見てみましょうか。2013年から2023年(無観客で開催された2020年を除く)の10年間を対象とし集計してみました。はいぼん↓

略称がわからないという方はこちら

どうでしょうねえ。大方みなさんの予想通りですかね?

個人的にはレッドソックス、カーディナルス、カブスは高くなるだろうなと考えていましたが、まさかジャイアンツが1位になるとは思いもしませんでした。

ジャイアンツの詳細

なんか2010年代の観客動員率がバグってるんですよね。集計ミスな気がしないでもないですが、この時代のジャイアンツといえばバスター・ポージーマディソン・バムガーナーブランドン・クロフォードらのコアメンバーが大暴れしていたので、ファンからのサポートも手厚いものだったのでしょう。

エンゼルス
ドジャース

それからこの指標上だとエンゼルスがドジャースを上回っているのも面白いですね。ドジャースは観客動員数でいえばMLB No.1ですし、観客動員率81.8%は決して低い数字ではないのですが、この10年間誇ってきた圧倒的な強さを考慮すると、もう少し客が入っても良いのかなと。ただ今年からはオオタニサンの加入により56,000人のキャパがすべて埋まってしまう気もしますが。

マーリンズ
アスレチックス

本ランキングでワースト2位と1位になったのはそれぞれマーリンズとアスレチックス。マーリンズは史上最悪のオーナーとされるジェフリー・ローリアが球団を売却した後も低迷が続いていますので、オーナーの悪行はファンベースに長期的な悪影響をもたらすといえそうです。アスレチックスが心配だ…。

2020年が入っちゃってるけど気にしないでね

観客動員率の全体的な傾向としては、2017年から2019年にかけて緩やかに減少していた中で、新型コロナウイルスの影響を受けた2021年にガクッと落ちています。まあこの年はシーズン途中まで入場制限が設けられていましたもんね。ブルージェイズなんてカナダに入国できてなかったし。

ただ2023年には2017年の水準に戻っていますし、大谷翔平、山本由伸、今永昇太らの移籍によって日本人観光客の来場も見込めますので、2024年は観客動員率の増加に伴って全体的にファンベース誠実度も向上するかもしれません。

来たる2024年シーズン、選手やフロントオフィスのみならずファンの熱狂度合いにも注目してみてはいかがでしょうか。またこの指標の改善案があればぜひ教えてください。ここまでお読みいただきありがとうございました。

【References】

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