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【神奈川のこと93】信仰なんてラララララ(鎌倉市/カトリック大船教会)

教会委員長となって2年目が始まった。

よってこれを書く。

昨年、カトリック大船教会の委員長となり、「一丁やったるか」なんて感じで、春、夏、そして秋口までは割と自分のペースを保ちつつやれていたように思う。この教会委員長、別称で「信徒会長」とも言うらしい。鎌倉市立手広中学校の二代目「生徒会長」だったから、まあ似たようなもんだ。ただ、「こんな調子で行くわけないよな~きっと」といつも頭の片隅には不安があった。

11月に入った辺りから雲行きが怪しくなってきて、いよいよ呑気ではいられなくなってきた。過去のやり方を踏襲してやってきた事柄のひずみが一気に噴き出し、巨大な怒りと不満の塊となって押し迫ってきたのだ。そりゃもう手に負えないほどの大きさで。いずれにしても「不安」は的中したのだ。

特に正月は苛まれた。1ヶ月間ろくすっぽ眠れやしなかった。

それでも「信徒代表者会議」、「教会委員会」、「共同宣教司牧委員会」、「信徒総会」など種々の会議や何ちゃら問題が否応なしに降りかかる。それらをすり抜け、貫き、どよめき、慌てふためきやっていくしかないのである。

言ってないことを「委員長が言っていた」ことになっていたり、いなかったところに「委員長がいた」ことになっていることしばしば。腹話術も分身の術もまだ習得しちゃあいないぜ。

ビジネスのごとく立ち回れば、やり過ぎてひんしゅくを買い、大らかに臨めば虚を突かれ、後退する。イライラが表情に出て、汚い言葉が口から洩れる。ああ、全くもって下手くそ。悔しいかな未熟な自分を思い知らされる。あらゆる面において。

心貧しき人は幸い。Blessed are the poor in spirit.

「お前の信仰は確かなのか」と何者かに首根っこを掴まれて、前後左右にブルブルと振られながら問われている心境だ。そんな時頭の中では、♪信仰なんてララ~ラ~ララララ~ラ~♪とフォークギターをかき鳴らしながら歌う吉田拓郎の声が響く。

心貧しき人は幸い。Blessed are the poor in spirit.

あまりにも色々なことが降りかかってきたので、この2ヶ月ほどで一気に耐性がついてきた。まずは最後まで聴いてみること。反射的に動かず、一旦、立ち止まること。明日のことを思い煩うのを止めること。最後は神の御手に委ねちまえ。そうしたらぐっすり眠れるようになった。

心貧しき人は幸い。Blessed are the poor in spirit.

春にも夏にもそして秋にもまた試練はやってくるだろう。きっと、とてつもなく大きなのもやってくるはずだ。その度に頭の中で吉田拓郎は歌い続けるのだろう。

あなたが何をしたとしても、あなた自身のゆえに、わたしはあなたを愛している。あなたの惨めさと罪をもって、心配と必要を携え、そして愛されたいというあなたの切望のすべてを持って、わたしのところへきなさい。わたしはあなたの心の入り口に立って、ドアをノックしている。わたしはあなたに渇いているのだから、開けてほしい。

『マザーテレサの秘められた炎 第二部 光に入る』より

信仰なんてラララララ。






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