アートから未来を描く方法
前回の「渋谷のアート特集」、多くの方に読んでいただきありがとうございます☺️。今回もおすすめのアート作品を紹介します。
取り上げるのは、森美術館の「未来と芸術展」で出展中のOPEN MEALSです。(3/29まで)
OPEN MEALSは、あらゆる「食」をデジタル化し、食の概念をアップデートしていくプロジェクトです。
どういうことかというと・・・
例えばこの「超未来寿司屋」。寿司の形状、味、栄養素などのデータをインプットし、フードプリンターで出力してくれる未来の寿司屋さんです。このようにOPEN MEALSでは今後の食のあり方を構想し、ヴィジュアル化し、未来を見せる企画を進めています。「未来と芸術展」では、このコンセプトモデルを展示しています。
未来を先取りして作品に
OPEN MEALSのしていることは、「未来のプロトタイプ」作りだと思います。「未来はこうなるのでは?」という考えを提示し、先に形にしてしまうことで、見た人の間でディスカッションを起こす。
▶︎「超未来寿司屋」のメニューのコンセプトモデル
くわえて、ここがOPEN MEALSらしいのですが、このプロトタイプをつくる過程で専門家に取材して「この位置に、この機能はこない」「科学的にこの構造はこうあるべき」などと議論しています。空想ではなく、理論に基づいているのです。
すると、この作品を見た技術者や専門家が、「じゃあ、うちのこの技術なら可能だよ」などとつながっていき、未来を具現化する仲間が得られます。このように未来を先に描いて、後から実現方法を考えて実装していくのがOPEN MEALSのやり方です。
アートの可能性
今回は、「未来と芸術展」に出展中のOPEN MEALSを取り上げて「アートから未来を描く方法」をお話しました。
私たち美術回路も『アート・イン・ビジネス』(有斐閣)という本で様々な企業にインタビューを行い、アートをビジネスに取り入れる実践法を体系化しました。
今後もこのnoteを通じて、アート・イン・ビジネス情報を共有していきます。
ひがし
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