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日記 新世界、ねこ、新世界

5/11

朝起きる。今日は就活の合同説明会に行く。

とうとうこの時が来てしまったか…と思う。今年M1で就活する年なのは、それはそうなのだけれど、こうして就活イベントに実際行くとなると始まった感じがさざ波みたいに押し寄せてくる。ヤダナア

そしてバイトが見つからない。ペットショップとテニススクールの事務、2つ落とされた。月の収入がないから就活なんかよりこっちのほうがよっぽど大問題だ。未来のことより明日の生活。ハサウェイと地元民の会話シーンが浮かぶ。

合同説明会は12時からだった。大学生の生活リズムに優しいですね。私は8時に起きました。

行くと、結論としてちょっと面白かった。各ブースからの声掛けがものすごくて飲み屋のキャッチみたいだ。絶対に興味ないから断るのに、一抹の申し訳なさを感じてしまうのはなぜだろう。

めちゃめちゃ雰囲気のいい企業があって、ここ割とアリかもしれん…となった。後で調べることにする。

4社だけ見てラーメンを食べて帰る。福岡に引っ越してきて1か月以上経つのに、まだラーメンを一度も食べていないと最近気付いてしまいそこからずっとラーメンの口である。14時を過ぎていたのにどこのお店も大行列だ。並んでいるのは国内外の観光客がほとんどに思える。

みんな旅行が楽しそうで嬉しい。福岡満喫していってね。在住1か月の台詞ではないね。

博多駅で見て回るも、笑えないくらいどこの店も並んでいて今日が土曜日だと気付く。奥の方にかろうじてすいている所を見つけた。

替え玉がしんどくて麺と一緒に加齢を味わった。お腹いっぱいで幸せなはずなのに、歩いていて悲しい気持ちになる。中高生の頃は沢山食べることを自らのアイデンティティとしていた時期もあったというのに。一時代の終わりが来たんだ。

家に到着。明日は雨の予報。ベランダの洗濯物を取り込んでいると、下から視線を感じる。見下ろすとねこがこちらを見ていた。キジトラの細い個体。あまりにも見てくるから見つめ合って1分くらいそのまま。金縛りですか?と聞きたくなるくらいだ。よく見ると奥にまっくろの個体もいる。

家の周りにねこがいるとは知らなかった。なんだか面白くなって1階まで下りる。

駐輪場へ出てみるとねこが増えていた。ねこトリオだ。

福岡には友達があんまりいないのでぜひ友達になってほしい。こんにちは、あなたもこの辺に住んでいるの?という顔をしながら近づくと逃げられてしまった。警戒されている。

こんにちは顔を持て余したまま段差に座っているとねこたちが近づいてきた。3メートル手前のところでこっちを見ている。私が近づくと逃げ、きっちり3メートルのポジションを取り直す。なんだ君たち。恥ずかしがり屋か。

飽きたので部屋に戻る。YouTubeがNewJeansの動画を勧めてきた。

この世に生を享けて以来、一貫してアイドルとは距離を置いた生活をしてきた。アイドルが好きな人のことを否定するつもりは全くないし、今まで多種多様なアイドルを推す人に沢山出会ってきた。趣味の一つとして確立されているし、とてもいいと思う。でも自分事となるとなぜかだめなのだ。

見目麗しい方々を大好きですと言い写真を待ち受けにしたりグッズを集めたりする自分を想像すると、居心地の悪さ、気持ち悪さがどうしてもある。これを他人がやっているのは全然気にならない、むしろ良い趣味だとまで思うのになぜか自分がやるのにはすごく抵抗を持ってしまう。

ただ。最近そのがっちり固いガードの隙間から、どうもNewJeansのダニエルが入り込んできているようなのだ。ビジュアルがあまりに素敵なので一度興味本位で調べてみたら、あっという間にInstagramのおすすめ欄を占領されてしまった。もう少し手加減してほしい。

他にも侵食されているところがある。洋楽好きの延長として、海外セレブのインタビュー動画を見るのが高校生の頃から好きだ。VogueとかGQとか。英語の喋りの勉強になるし、ポジティブマインドも見習うところがたくさんある。

ここまではいいのだが、問題なのは、このダニエルがオーストラリアにルーツを持つことだ。オージーアクセントの綺麗な英語を話す。だからこれまでと同じ感覚でNewJeansの英語圏版動画を見てしまった。普通にめちゃめちゃ英語の勉強になった。

視聴履歴をYouTubeに学習される。おすすめとして出てくる。見る。
これは抜け出せないループに入ってしまった気がします。どうしよう。あわわわ。

メンバー全員がハイブランドと契約しているからファッション系ニュースにも出てくるし、Spotifyもたまに曲を勧めてくるし。登場頻度が多い多い。ファンになっていくのってこういうことなんだろうな。でも私は屈しない。

やっぱり自分で自分を許せない気がするから。なんでだろうね。他人からみたら意地を張っているようにしか見えないと思う。

ただ、今までだったら無理に距離を取ろうとしていただろうけど、今回はそろそろ覗いてみようかなという気持ちが少し勝った。浅瀬も浅瀬、もう干潟みたいなところでちゃぷちゃぷ水遊びするくらいのハマり度で楽しんでいくかもしれない。逆に自分に耐えられなくて一切見なくなるかも。どうなることやら。

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