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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの… もっと読む
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#ハードエンデューロ

1-ON-1 Interview 石戸谷蓮 No.247より

目標に向かって進むことこれはだめかもしれない。4度目の挑戦にしてフィニッシュゲートはますます遠く感じた。しかし困難であることはあきらめる理由にならない。石戸谷蓮に聞く、日本のオフロードシーンの現況と課題。そしてライダーとして挑戦を続ける意味。 Text : Hisashi Haruki Images : Masanori Inagaki かつては根性論を好む がむしゃらなライダーだった 初めてエルズベルグに挑戦したのが2018年でした。当初から5年計画での参戦ということ

2023年4月11日 「ハードエンデューロ選手のEnduroGP」

ハードエンデューロのライダーは、スピードでは劣っているのか?  その答えを出してくれているのが、このヒト。 ウイルス禍でハードエンデューロのシリーズ戦がシーズンまるごとキャンセルになった2020年を契機に、年に一度のペースでEnduroGPに参戦しているビリー・ボルト様である。 Image : Future7Media

Parc Ferme 「エンデューロタイヤ」 No.245より

 6日間に代表されるエンデューロ競技は、基本的に一般道に広く展開したルートを走るもので、本来的な意味で言えは「オン・ロード」あるいは「オン・ハイウェイ」のイベントである。日本で言うところの「オフロードレース」は、英語的にはモトクロスやクロスカントリーレース(GNCCのような)に代表される、比較的短い周回コースで行われる競走のことになる。  エンデューロは、道路を走る。  だから使用されるモーターサイクルは公道仕様だ。KTMのラインナップを見ると、それらがどのようにカテゴライズ

インドア用エンデューロマシン

FIMインドア選手権のスーパーエンデューロに使用されるバイクが度々紹介されます。 トップライダーたちが口を揃えて言うのは 「奇妙でバランスの悪いバイク」

2023年2月20日 「これに比べたらエルズベルグなんてラクなもんですよ」

最強のエンデューロライダーは、ジョセップ・ガルシアです、という話の続き。 彼のインタビュー記事は、割合頻繁に、弊誌で掲載してきましたが、1996年生れの若いライダーだけに、その言葉には、力、勢い、スピードが感じられて、いつも面白いですね。 「エルズベルグは、毎年だいたい同じところを走っているから、数年経験を積めば、ぼくでも勝てますよ」というのも良かったですが、4日間のハードエンデューロラリーであるルーマニアクスを評して「これに比べたら、エルズベルグなんてラクなもんですよ。

地獄門の思い出 - Hell's Gate 2010

イタリアのエンデューロレジェンドであるファビオ・ファゾーラが主催するハードエンデューロイベントの雄である。風光明媚なトスカーナ地方のアグリツーリズモ「イル・チョッコ」が舞台。イル・チョッコは、古くからエンデューロ、また、4輪のラリーなどの舞台になってきた。

Looking Back - 2018年。エルズベルグに初挑戦した石戸谷蓮、当時のインタビューを振り返る

2015年の矢野和都以来、3年ぶりとなった日本人選手のエルズベルグ参戦。石戸谷蓮は、5年計画の最初の挑戦を終えた。順位は141位。4時間の制限時間で到達したチェックポイントは14で、矢野と同じ。結果だけを見れば、完走はほど遠く見えるが、石戸谷は、完走への手応えを充分につかんだと話す。「世界で最も注目されているオフロードレース。だからそこに参戦する意味ある」。石戸谷が見たものは、何か。 Interview : 石戸谷蓮 Text : Hisashi Haruki -- 初め

1-ON-1 インタビュー山本礼人 - UNBREAKABLE - No.240より

8年をかけてたどりついたハードエンデューロの王座。急成長の裏には重要なマインドセットがあった。 ぼくは決して上手いライダーじゃない。でもハードエンデューロで誰にも負けない大事なものを持っている。それがある限り、どんなにすごいライダーが相手でもあきらめるということがない。 Text : Hisashi Haruki Photos : hijibaku Photo ケゴンベルグは心理戦だった採石場のロックなんで、あまり得意じゃないし、トライアル的なテクニックで差が出るじゃな

ハートに何を持っているか - Parc Ferme - No.240より

カバー写真 - Taddy Blazusiak Romaniacs 2019 - Future7Media インタビューは、ぼくがもっとも好む取材のスタイルで、今号では、昨年、ハードエンデューロ選手権でタイトルを獲得、そしてシーズンインのビッグイベントだった、石戸谷蓮が主催する「ケゴンベルグ」でも優勝した山本礼人に協力してもらった。インタビューは、なんといってもその人の個性、人柄に直接触れることができるのがいい。  彼と初めて会ったのは、2015年に、外務省の外郭団体が主宰

1-ON-1 「地上最強のライダー」ビリー・ボルトのスーパーエンデューロ

ハードエンデューロのシーズンを終えた瞬間から狂気のスタジアムエンデューロのシーズンがスタートした。英国出身のエクストリームヒーローが語るFIMスーパーエンデューロの内幕。そして誰も真似することができないレース哲学。 Past winners of FIM SuperEnduro Season Rider Motorcycle 2007/08 United Kingdom David Knight KTM 2008/09 Spain Ivan Cervantes KT

ISDEイタリア2021 - 滑川勝之 - No.239より

もうひとりのプライベーター、滑川勝之。2014年アルゼンチン大会に初めて出場。2017年は日本のワールドトロフィチームの一員としてフランス大会に出場するが痛恨のリタイア。2018年チリ大会で2度目の完走、そして2021年、イタリア大会に臨んだ。 Text : Hisashi Haruki Image : Future7Media <本文>  フランスと同じで、ライダーのレベルが高い国だし、コースも難しいだろうと思っていましたけど、なかなかでしたね。やっぱり。街の横に流れ

After 2020 - 危機を乗り越えたGPパドック - No.239より

ハードエンデューロの台頭、KTMの離反、コロナ危機、プロモーターの交代。この数年間を振り返ると伝統的なエンデューロは何度も危機的な状況に直面してきた。競技スポーツとは何か、プロスポーツとは何か、エンデューロとは何か。答えは見出すことができたのだろうか。 Text : Hisashi Haruki Photos : ENDURO21 Team  ENDURO GP(FIMエンデューロ世界選手権)のプロモーターだったABCコミュニケーションのアラン・ブランシャールは、KTMグ

TIME TO RIDE 「サバ読み疑惑?」大鶴義丹 - No.239より

 去年の秋まで乗っていた、BETA.RR2T200は、得意の衝動買いの後に、200ccだと思い込んでいた排気量が、本当は190.2ccだと知ったときは結構なショックであった。いやいや、10ccはサバを読み過ぎである。約5パーセントのサバ読みだ。バイクならまだ良いが、年収2000万だと威張っていた男と結婚した女性が、結婚後、彼の本当の年収が1900万だと知ったらどうであろう。  そして去年の年末に同じように衝動的に買ってしまったハスクバーナのTE150iも、後からカタログを見

シックスデイズの捉え方 - エンデューロ日記 No.33

つい先日のこと。大阪府高槻市のバイクショップ「ビバーク大阪」が、2022年に同店が行うレース活動やツーリングの計画について発表する説明会が開催された。海外のラリー、ヨーロッパでのツーリング、ルーマニアクスやエルズベルグなどのハードエンデューロイベント、そしてFIMエンデューロ世界選手権。そのうちのひとつには、ISDE(FIMインターナショナルシックスデイズエンデューロ)も含まれている。ぼくは、そのうちで、ISDEについての説明を受け持つことになった。 ぼくはもともと、日高の