日本語教師日記 184. みんな、凄いですね
生徒の中には日本の企業で仕事をしている人がいます。
オンラインで働く海外在住の人も、好きが昂じて日本に移住した人もいます。
仕事は金融と教育と、ゲーム関係が多いです。
ゲームの背景のイラストレーター、ゲーム・デザイナー、VRのデザイナー、アメリカでコミケを開く人など、こういう人たちから話を聞かせてもらうと、とても面白いです。
知らないことがいっぱいです。
そして、この人たちは日本語上級者の人がとても多いです。
ーーこれ知ってるかな、アメリカのネトフリでやっていないのかな。
ストーリーはね、29歳の会社員が、同期の、全てに優れていて、性格もとてもいい人とね・・うーむ、お勧めしたいのに、日本語のタイトルしかわからないです。
「先生、ドキュメントに、日本語でいいから入力してください」
ーーえ、日本語でいいの?
じゃね、えー・・「30過ぎて童貞だと魔法使いになれるらしい」・・と。
あ、違うかも。
「少し違っていても大丈夫ですよ☺️」。
生徒、何かゴソゴソしていて・・
「あ〜、チェりまほね!
そうじゃないかと思いました。
チェりまほはもう何回見たかわからないです。
すごくよかったですよね。
先生はどこが良かったですか?」
ーーあの、病気を看病されるとこ・・・
てか、なんで英語のタイトルわかったの?
「そういうアプリがあるんです」
そういうのがあるんですって。
驚きますね。
またある人と、千利休の子孫についてのテキストを読んでいました。
ーーごめんなさい、この人の名前なんと読むのでしたっけ。
なに・そうさ?
「こうしん・そうさです」
ーーえ・・・こ・う・し・ん・そ・う・さ・・とね。
あ、一括変換で出ますね。
江岑宗佐。
これで こうしん と読めとは、日本語も無茶しよりますなぁ〜
・・・人名って、現代のものでもなかなか読めないので、凄いと思います。
「先生、これはなんと読みますか?」
ーーはいはい。
えーこれか。
素直に読むと、くち・しほう・ふくすい・がま? かな?
口四方覆垂釜。
こう・しほうかなぁ。
ごめんなさい、ちょっと怪しいです。
漢字から受ける感じでいうと、こう・・・釜の口が丸じゃなくて四角くて、
何かが、覆いながら・・垂れてる? て感じですけど、
自分でそう言いながら、ビジュアライズできません。
あとで調べて写真送りますね。
「お願いします」
と言われて、あとで検索したら、その茶釜の形が名前通りでした。
授業に使っているドキュメントより↓
それにしても妙な形ですね。
ーーこれ、どうやって鋳鉄したかわかります?
「わかりません」
ーーだって、冷えて固めてから叩き切った感じはしないよね?
「しないですね」
ーーあれかな、まだ赤くて塑性が利く間に、なんとかして切ったのかな?
「うーむ、どうでしょう」
ーー今週のお稽古のとき、先生に聞いてきてくださいますか?
「承知いたしました」
ちなみにこの会話、これ全部、日本語です。
私は現在0ビギナーから中級、超上級者までまんべんなくいろいろなレベルの生徒がいるのですが、やはり何かを一生懸命追求する人は、凄いレベルに到達するなぁと実感しています。
ついていくのに大変です😅
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