不正解を知る


こんなツイートをした。いつからか正解を求めるよりも不正解なことをしないような考えに変わった。なぜならダーツを行う際の動作はきっと私たちが思っているよりも、もっと簡単でシンプルだからだ。実績がある選手を見ているといつもその洗練された動作に目を奪われる。

僕は普段からダーツの試合の中継では画面の右側を見ることが多い。
入っているかどうかはあまり興味がない。大切なことはどのようなリズムで、どのようなタイミングで、どんな切り方をしているか、そしてどう抜いているかだ。
彼らのフォームを見るときは決してポイントを見つめるのではなくて、大きく全体を見ることが大切だ。

なぜなら細部になればなるほどその人の構成されている個体の差が生まれてくるからだ。私たちの体は一人一人違う。しかし多くの人が真似をしようとする。
それは無駄な努力とまでは言わないが、多くは身を結ばないだろう。
それよりも彼らの雰囲気を掴んで身につけることの方が重要度は高い。

ダーツは間違ったことをしなければ誰でも上達することはできる。
しかしこの「間違ったこと」の定義はなかなかつけづらい。学術的な見解や理論など、僕は正確なことはわからないのでここでは述べないが、一つだけ判断基準を上げるとすれば、それを続けて身体的な障害が出るとしたらそれは間違っている。
肩が痛い、肘が痛いなどダーツでは様々な声を聞くが、こういう症状が現れるフォームはもちろん体にとって適切ではない。

そう言った違和感をひとつづつ排除していくことが上達するプロセスでは大切だ。
ダーツは正解探しじゃない。間違探しだ。
僕は今でも覚えていることがある。それはダーツを初めて10年経ったかどうかぐらいの頃に久しぶりにダーツを始めたお店のスタッフさんと会った。
その時に言われたことは「永ちゃんてほんと始めた日から変わらないよね。」と。
僕は色々考え、試行錯誤もしてひたすらに投げていたが彼からすると何も変わっていないのだ。僕はダーツの前にはバスケットボールをしていた。
「体に無理がある動作は適切ではない」と自然と身についていたんだろうと思う。
そのおかげで間違いセンサーは人一倍優れたものになっていて、幸運なことにあまり大きな技術的な下降もなくここまでこれている。

そう考えれば技術的なトレーニングと同じぐらいセンサーの感度を上げるトレーニングも重要だ。日々の生活の中でどうすればそのセンサーを上げることができるかを考えることだ。正解だけを追ってしまいがちなこの世界に間違いを気づく能力を持てばそれだけで一段上の世界を見ることができるのだ。

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